ミルウォーキー・バックス、クリーブランド・キャバリアーズ、ワシントン・ウィザーズの間で、3チーム間トレードが行なわれましたね。
『ESPN』のアドリアン・ウォジナロウスキー氏と、ブライアン・ウィンドホースト氏によると、トレードの詳細は以下のようです。
バックスの獲得 | キャバリアーズの獲得 | ウィザーズの獲得 |
ジョージ・ヒル(キャバリアーズから) ジェイソン・スミス(ウィザーズから) | マシュー・デラベドーバ(バックスから) ジョン・ヘンソン(バックスから) 2021年1巡目指名権(バックスから) 2021年2巡目指名権(バックスから) 2022年2巡目指名権(ウィザーズから) | サム・デッカー(キャバリアーズから) 2021年2巡目指名権(キャバリアーズから) |
今回トレードが成された理由は2つあり、「バックスのロスター補強と将来的なキャップスペースの確保」と「キャバリアーズの再建」が挙げられます。
では、このトレードの”勝者”と”敗者”は何でしょうか?
勝者:ジョージ・ヒル

(引用元:foxsportsasia.com)
今回のトレードで最も注目されていると言っても過言ではないジョージ・ヒルは、間違いなく”勝者”に挙げられるでしょう。
理由は単純で、イースト14位のキャバリアーズから、イースト2位のバックスまで飛ぶことが出来るからですね。
彼は、今季もプレイオフを争うことができます。
ヒルは『The Athletic』のジョー・バードン氏に対して、次のように語りました。
「組織に感謝しないとね。チームメイトも、僕が最初にここに来た時、腕を広げて歓迎してくれたし、僕が決して夢にも思わなかったNBAファイナルで、プレイするチャンスを与えてくれたことに感謝しているよ。」
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勝者:バックスのサラリーキャップ

(引用元:behindthebuckpass.com)
バックスのロスターにヒルが加わるのは魅力的ですが、それ以上にバックスのサラリーキャップに恩恵がありました。
バックスが放出したマシュー・デラベドーバとジョン・ヘンソンのサラリーキャップは、来季に2人の合計で2000万ドルを超えます。
対してヒルの来季のサラリーキャップは1800万ドルで、ウィザーズから獲得しているジェイソン・スミスは今季限りの契約です。
これによりバックスは、来夏に5000万ドルほどのキャップスペースを得られることでしょう。
クリス・ミドルトンやエリック・ブレッドソーらとの再契約か、あるいは別のスターの獲得か…
どちらにせよ、来夏のバックスに資金面の余裕が増えたことは間違いありません。
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勝者:キャバリアーズのファン

(引用元:sports.yahoo.com)
今季にキャバリアーズがNBAファイナルの舞台に立てないとしても、かつてキャバリアーズの一員としてNBAファイナルの舞台に立った選手が帰ってくることは、嬉しいのではないでしょうか。
バックスからトレードされたマシュー・デラベドーバは、その一人です。
2015年のNBAファイナル第1戦でキャバリアーズはカイリー・アービングが負傷した後、デラベドーバが先発のガードとしてプレイしました。
第3戦では20得点、5リバウンド、4アシストを記録してチームを勝利に導き、ゴールデンステート・ウォリアーズとの戦績を2勝1敗とリードさせたのは、非常に大きな貢献だったはずです。
再びその舞台を見られる可能性は低いかもしれませんが、それでもデラベドーバのしぶといディフェンスやエネルギーは、キャバリアーズファンにとって刺激的なものになることでしょう。
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敗者:サム・デッカー

(引用元:cdn.vox-cdn.com)
サム・デッカーを”敗者”と呼ぶには不公平かもしれませんが、もっと良い状況があったことを考えれば、仕方のないことかもしれません。
デッカーの出身地はウィスコンシン州であり、その最大の都市こそミルウォーキーであったからです。
もしもバックスにトレードされていれば、帰郷のようなものであっただけに、やや残念だったかもしれません。
加えて移籍先のウィザーズは、今季ここまで11勝14敗とプレイオフ進出がやや心配される状態であり、16勝8敗のバックスと比較しても明らかな違いがあります。
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敗者:ジョン・ヘンソン

(引用元:basketinside.com)
バックスからキャバリアーズへトレードされたジョン・ヘンソンも、”敗者”の一人です。
ヘンソンは11月に手首の手術を受けて離脱中であり、『The Athletic and Stadium』のシャムズ・チャラニア氏によれば、トレード期限を過ぎたオールスターブレイク後まで復帰できない可能性が高いことが伝えられています。
つまりヘンソンは、今季中に別のトレードを望めないと言ってもよいでしょう。
リハビリから復帰すれば、低迷するキャバリアーズの一員としてプレイするならまだしも、ヘンソンがローテーションの一員となれる保証すらありません。
ヘンソンは28歳で、キャバリアーズの再建には適合するかもしれませんが、同ポジションのセンターは競争力が激しくなっています。
トリスタン・トンプソンは自身のキャリアで最高のパフォーマンスを見せており、ラリー・ナンスJr.は10月にチームと4年4500万ドルの契約延長を結び、2年目のアンテ・ジジッチも十分な成長株です。
ヘンソンはバックスのセカンドユニットとしては定番だったかもしれませんが、必ずしもキャバリアーズで同じ状況になるとは限りません。
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敗者:アトランタ・ホークス

(引用元:imagesvc.timeincapp.com)
2017年にキャバリアーズとカイル・コーバーを含むトレードをした際、ホークスはキャバリアーズから2019年のドラフト1巡目指名権を獲得しました。
しかしこの指名権は、トップ10プロテクトが付いています。
キャバリアーズは主力のヒルを放出したことで、今季の成績はますます悪くなることが予想され、ほぼ確実に10位以内の指名権を得られるでしょう。
そうなれば、ホークスはキャバリアーズに指名権を返さなくてはなりません。
ホークスが指名権を返した場合、翌年の指名権を得ることはできますが、1巡目指名のチャンスが減ることは残念だと言えますね。
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まとめ
いかがでしたか?
ジョージ・ヒルが加入したバックスは今季が楽しみですし、大量の指名権を獲得したキャバリアーズは将来が楽しみなものになりますね。
特に上位争いをしているバックスにどんな影響がでるのか、注目していきましょう。
(参考記事:Winners and Losers of Cavs-Bucks-Wizards 3-Team Trade)
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