2月7日(日本時間8日)のトレードデッドラインが近づく中、ロサンゼルス・クリッパーズとフィラデルフィア・76ersが目の覚めるようなトレードを敢行しました。
『ESPN』のエイドリアン・ウォジナロウスキー氏によれば、トレードの完全な詳細は以下の通りです。
クリッパーズの獲得 | 76ersの獲得 |
ウィルソン・チャンドラー ランドリー・シャメット 2020年1巡目指名権(ロッタリープロテクト) 2021年1巡目指名権(プロテクトなし) 2021年2巡目指名権 2023年2巡目指名権 | トバイアス・ハリス ボバン・マリヤノヴィッチ マイク・スコット |
このトレードの最大の衝撃は、クリッパーズのリーディングスコアラーであったトバイアス・ハリスが76ersへトレードされたことです。
さて、このトレードの”勝者”と”敗者”は誰でしょうか?
目次
不明
フィラデルフィア・76ers

(引用元:heavy.com)
76ersはこの夏、2人の大きなフリーエージェントを抱えることになりました。
今回獲得したハリス、そして11月に獲得したジミー・バトラーです。
加えてベン・シモンズの契約延長もあるとすれば、これにジョエル・エンビードを加えた4選手をロスターに維持するのは、金銭的に厳しいと言えるでしょう。
ではハリスやバトラーがマックス契約以下で納得するかと言われれば、それもまた難しいところではあります。
ただしこれらは必ずしも問題ではなく、76ersがハリスをトレードした最大の理由は”今季の勝利”です。
ランドリー・シャメットの放出によってシューターは減ったものの、ハリスの加入はフロントコートにより良い影響を与えてくれることでしょう。
あとは再びシューターを確保できれば、76ersがイースタン・カンファレンスを制するチャンスはさらに膨らみます。
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勝者
ロサンゼルス・クリッパーズ

(引用元:sports.inquirer.net)
ウェスタン・カンファレンスのプレイオフ圏内ギリギリを争っていながら、チームのリーディングスコアラーを放出したクリッパーズの行動は称賛すべきです。
ハリスは確かにオールスター級の活躍をしていますが、彼はおそらくスーパースター級のサラリーを得ようとしています。
76ersはハリスの契約を受け止められるだけの空きがあるため、クリッパーズは彼を76ersに渡したのです。
そしてこのトレードによって、クリッパーズは夏にエイブリー・ブラッドリーのチームオプションを行使しなければ、5000万ドル以上のキャップスペースが確実に生まれることとなります。
意味のある資産を獲得しながら、柔軟性を維持しているのが彼らの最大の勝因なのです。
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トバイアス・ハリス

(引用元:usathoopshype.files.wordpress.com)
ハリスが76ersに適応できるかどうか、疑問に思う必要はないでしょう。
ハリスは本来キャッチアンドシュートに優れた選手ですが、クリッパーズは彼にドリブルを任せました。
事実、ハリスが放ったシュートの3分の1はプルアップジャンパーとなっています。
ですが76ersは問題ありません。
理由はジミー・バトラーに聞くのが最善です。
ハリスが夏にマックス契約、あるいはマックス契約に近いものを望んでいるのか疑問視するとしても問題ありません。
そのつもりでなければ、76ersはハリスを獲得しなかったはずです。
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ロサンゼルス・レイカーズ&サクラメント・キングス

(引用元:sports.inquirer.net)
ハリスを失ったクリッパーズは、今後順位を落としていく可能性が考えられます。
今回はクリッパーズがプレイオフ圏内に位置するということで、その下にいる9位のサクラメント・キングス、10位のロサンゼルス・レイカーズは特にその恩恵を受けるでしょう。
もちろんミネソタ・ティンバーウルブズ、ダラス・マーベリックス、ニューオーリンズ・ペリカンズにもチャンスはありますが、現状では上記の2チームを勝者と言うべきです。
サクラメント・キングス(2度目)

(引用元:imagesvc.timeincapp.com)
上記の勝者を事実だとした場合、キングスはより良い状況にあります。
2月5日(日本時間6日)、ビクター・オラディポを欠くインディアナ・ペイサーズ相手に、レイカーズが42点差で敗れたのを見たでしょうか?
レイカーズがアンソニー・デイビスを獲得するための最新のオファーは見たでしょうか?
『Los Angeles Times』のブラッド・ターナー氏によれば、それはほぼチーム全体を含んでいるほどのようなものです。
まるで下の画像のように、右端のレブロン・ジェームズだけがトレード対象外であり、左側の選手は全員放出されるようなものと言えます。
Sheesh pic.twitter.com/RNUaIuQjfl
— Michael Lee (@MrMichaelLee) February 6, 2019
もしあなたがキングスのファンであるなら、プレイオフの可能性についてもっと気分良くなるべきでしょう。
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ニューオーリンズ・ペリカンズ

(引用元:thebirdwrites.com)
クリッパーズがハリスのトレードについて考える間、彼らがデイビスの獲得について悩んでいたかは関係ありません。
クリッパーズがトレードで得たものによって、ペリカンズはデイビスを放出する際の選択肢を増やすことができたからです。
トバイアス・ハリス、ボバン・マリヤノヴィッチの仲


(引用元:slamonline.com)
ハリスとマリヤノヴィッチは一緒に76ersへ送られたことで、その仲をより深めることでしょう。
動画ではハリスがマリヤノヴィッチに対し、「Milly Rock」と呼ばれるダンスムーブを伝授していました。
Tobias Harris trying to teach Boban how to ‘Milly Rock’ 😂 (via @tobias31) pic.twitter.com/Ljb0WvstRi
— Bleacher Report NBA (@BR_NBA) January 5, 2018
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敗者
マーケル・フルツ


(引用元:sixerswire.usatoday.com)
フルツと76ersの将来は、少なくともトレード期限まではハッキリしていませんでしたが、今では存在すらしないようです。
もしもフルツがトレードされていたのならば、彼は勝者となっていたでしょう。
しかしこのトレードによって76ersはキャップスペースの柔軟性を失ったため、チームオプションを持つフルツは夏にかなり苦労することとなりそうです。
もはやフルツが76ersに固執することは、悪夢でしかありません。
彼の成功の道は狭まっているだけでなく、最初につまづいたハンデがある以上、これは大きな問題なのです。
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ロサンゼルス・レイカーズ


(引用元:corrieredellosport.it)
レイカーズは勝者でもあり、敗者でもあります。
ハリスがトレードされ、クリッパーズがより良い利益を得た今、ペリカンズは夏までデイビスの放出をためらうかもしれません。
それはトレード期限までにデイビスを獲得したいレイカーズにとって、損失以外の何でもないからです。
ゴールデンステート・ウォリアーズ&ヒューストン・ロケッツ


(引用元:sbnation.com)
ゴールデンステート・ウォリアーズやヒューストン・ロケッツは、ニューヨーク・ニックスのウェスリー・マシューズの獲得を狙っていると伝えられています。
しかしこれらのチームはタイトルこそ近いかもしれませんが、出場時間が制限されて自身の市場価値を下げることにも繋がりかねません。
対して76ersはハリスを獲得して戦力アップを図りつつも、ウィルソン・チャンドラーの放出によりウィングがやや手薄な状態になっており、マシューズのような選手にはうってつけです。
つまり76ersの補強は、ウォリアーズやロケッツにさせたいことを防ぐかもしれないとも言えるでしょう。
(参考記事:Biggest Winners and Losers from 76ers-Clippers Tobias Harris Trade)
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