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昨年のハードルを超え、18年ぶりのカンファレンス決勝へ――バックスの証明は終わらない

5月8日(日本時間9日)に行われたボストン・セルティックス対ミルウォーキー・バックスのカンファレンス準決勝第5戦は、116-91で圧倒したバックスが、2001年以来となるカンファレンス決勝進出を決めました。

セルティックスは崖っぷちからの逆転勝利を信じていましたが、バックスは第1クォーター終盤のわずか10秒間を除く、ほぼ全ての時間でリードを許さない完璧な試合内容を見せています。

バックスのクリス・ミドルトンは勝利の後、こう語りました。

「これは僕たちのフランチャイズ、僕たちの街、そして僕たち自身にとって、大きな瞬間だよ。」

試合前、ロッカールームで試合のテープを観ていたバックスのヤニス・アデトクンボは、彼を撮るカメラを手で払い除けました。

アデトクンボは、試合に焦点を合わせるために、スペースが必要だったと説明します。

足底筋膜炎で離脱していたマルコム・ブログドンは、3月15日以来となる復帰となったものの、彼もまた気を散らすことを望まず、ロッカールームを避けました。

そうして出来上がった集中力によって、アデトクンボは20得点、8リバウンド、8アシスト、ミドルトンは19得点、8リバウンド、5アシスト、エリック・ブレッドソーは18得点、6リバウンド、ブログドンは17分間で10得点を記録しています。

ベンチからの得点でも、バックスはセルティックスを8点上回り、文句の付けようのない勝利を飾りました。

バックスのジョージ・ヒルは、次のように語ります。

「みんながプレイする準備ができていた。誰もが早い段階で、相手を倒すことに備えていたんだ。」

昨年のプレイオフ、バックスはセルティックスという”ハードル”を超えることはできませんでした。

今季も、そのハードルを超えられないであろうという見解が多かったことも事実です。

しかしシリーズを終わらせた今、もはやバックスは、”無名の4人に囲まれた1人のスーパースターのチーム”と評された昨年とは明らかに異なるでしょう。

『ESPN Stats & Information』によれば、今年のバックスは、プレイオフの最初の9試合で、最も20点差以上での勝利が多い(5回)チームとなっています。

これは、たった1人のスーパースターだけで成し遂げられるようなものではありません。

しかしアデトクンボは、まだ証明し続けたいと語ります。

「僕たちを疑っている人は、まだたくさんいると思うんだ。だけど僕たちは目標を達成するために、本当にハングリーになっている。僕が言えるのはこれだけだよ。」

勝利を確信した第4クォーターには”Bucks in five”のチャントが聞こえ、試合終了を告げるブザーの後にはセレブレーションのビデオが流れ、アデトクンボは空中で拳を振り、そしてコートの中央では、優勝までのカウントダウンが「9」から「8」に変わりました。

バックスはカンファレンス決勝で、トロント・ラプターズ対フィラデルフィア・76ersの勝者と対戦することになります。

ミドルトンは、こう語りました。

「僕たちのシーズンは続いている。次のラウンドでは、良いチームと対戦することになるだろうね。次のシリーズの準備を始めるよ。」

18年ぶりのカンファレンス決勝で、バックスはどこまで、何を証明できるでしょうか。

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  • 著:マーカス トンプソン,2
  • 翻訳:東山 真

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