アトランタ・ホークスのトレイ・ヤングは、11月12日(日本時間13日)のデンバー・ナゲッツ戦で、キャリア初となる8-8-8(8アシスト、フィールドゴール成功数8本、フリースロー成功数8本以上)を記録し、チームを勝利に導きました。
実はNBAの長い歴史を見ても、この”8-8-8”を複数の試合で達成した選手は、わずか2人しかいません。
ヒューストン・ロケッツのジェームズ・ハーデン(8回)と、ゴールデンステイト・ウォリアーズのステフィン・カリー(4回)だけです。
つまり、これは比較的新しいジャンルにあたるオフェンスの脅威だと言えるでしょう。
何が言いたいのか――ハーデンやカリーは、NBAの世界で通用する新たな”分野”を確立した偉大な存在だということです。
カリーが2度のシーズンMVPと3度のNBAチャンピオンに、ハーデンが1度のシーズンMVPと2度の得点王に輝いたことによって、その分野は認められたと言えるでしょう。
そして、その分野は若い選手にとっても役に立つこととなります。
ヤングは紛れもなくその一人で、カリーやハーデンの確立した分野を追っているようです。
ヤングがカリーの追随者(無限とも思わせるようなシュートレンジを持っているため)なのか、それともハーデンの息子(非常に高いUSG%や、アシスト%、リムへの容赦ない攻撃を持っているため)なのか、どちらに近い選手であるかは分かりません。
しかし、現時点で正しい答えがあるとすれば、NBAの進化という壮大な考え方の中では、カリーもハーデンも実際は似た者同士だと捉えることができるのではないのでしょうか?
彼らはどちらもバスケットボールの方向性を変えた選手であるため、ヤングはその追随者であり、息子のようなものでもあり、どちらかのスーパースターに近いというわけではないのかもしれません。
もしカリーやハーデンが居なければ、ヤングは活躍していなかっただろう――とは言いませんが、やはり彼のパフォーマンスが評価されるために、2人の偉大な先駆者が居たことは事実です。
ゆくゆくは、カリーやハーデンが確立した脅威的な分野を、ヤングが正当に引き継ぐ時が来るのかもしれません。
少なくとも、今のヤングにはその可能性を感じさせるものがあります。
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