クリス・ポールは、おそらくオクラホマシティ・サンダーで2019-20シーズンを迎えることになるでしょう。
しかし、それは両者にとって理想的なシナリオではありません。
サンダーは再建を始めるためにベテランは必要なく、ポールももっと良いチームでプレイすることを望むはずです。
そして、マイアミ・ヒートはポールに関心を抱いているようでした。
なぜ、それが実現しないのでしょうか?
理由は至ってシンプルで、ポールは今後最大3年間で1億2,407万6,442ドルものコストがかかるからです。
しかし、それでもヒートがポールを受け入れるであろう条件はありました。
それが、契約最終年のプレイヤーオプション(4,421万1,146ドル)を破棄することです。
『ESPN』のブライアン・ウィンドホースト氏は、次のように指摘しました。
「私が聞いた話では、もしクリスが今すぐヒートにトレードされたいのであれば、彼はプレイヤーオプションを破棄する意思が必要であったということだ。ポールはおそらく、オクラホマシティよりもマイアミを好むかもしれない。しかし、ヒートは彼と一緒でもプレイオフを争える程度だろう。4,400万ドル以上(のプレイヤーオプション)が保証されている限り、サンダーに残るのはそれほど悪いことじゃない。それでも、ポールがマイアミへの加入をとても望んでいたならば、チームが求める価値はあった。ポールは2021年のフリーエージェントで、そのお金(プレイヤーオプションで得られる金額)を取り戻せるかもしれないからだ。プレイヤーオプションを行使して1年後に市場に出るよりも、複数年の契約でもっと得られるかもしれない。しかし、彼が36歳の時にフリーエージェントとして注目を浴びることはできない。偉大な選手でさえ、その時までに全盛期を終えているものである。ポールが自分自身でお金を保証できる唯一の方法は、プレイヤーオプションを保持しておくことなのだ」
勝利はお金と異なり、保証されているものではありません。
4,400万ドルのプレイヤーオプションを破棄することを前提にヒートに移籍し、成功するならまだしも、失敗するなら2021年のフリーエージェントで大きな価値が付くことはないでしょう。
それに比べ、36歳の時点で4,400万ドルもの契約が保証されるというのは、ポールにとって非常に魅力的なことなのです。
しかし当然ながら、それはヒートにとって大きすぎるリスクでもありました。
ポールが4,400万ドルの魅力を断ち切らない限り、ヒートは彼の獲得に動けないのでしょう。