クイン・スナイダーHC(ヘッドコーチ)が就任して以降、ユタ・ジャズは常に得点能力の高いガードの選手に苦しめられてきました。特にプレイオフでは2017年にステフィン・カリー、2018年と2019年にジェームズ・ハーデン、そして昨年にはジャマール・マレーに痛い目に遭わされてきました。
もちろんレギュラーシーズンも例外ではありません。昨季はデイミアン・リラードの51得点を止めることができず、今季はカイリー・アービングに容易に得点を許しました。
しかし、1月15日(日本時間16日)のアトランタ・ホークス戦は一味違いました。ホークスの若きスターであるトレイ・ヤングは昨季平均29.6得点を記録したポイントガードですが、ジャズはこの試合で彼をフィールドゴール11本中1本成功のわずか4得点と完璧に抑え込んだのです。4得点はヤングにとってキャリア最少タイの記録であり、もちろんジャズは116-92で快勝しました。
どのようにしてジャズはペリメーターディフェンスでステップアップしたのでしょうか?その方法は至ってシンプルでした。
ヤングの味方がヘルプに行かなければ、ジャズは別の選手がヤングに向かってトラップやダブルチームを仕掛けます。味方がヘルプに向かえば、ヤングがパスを出した後、ディフェンダーは彼にしつこく付きまといます。
15得点、8アシスト、4スティールを記録したジャズのポイントガード、マイク・コンリーは試合後に「完全なチームワークだった」と語りました。
「彼は簡単に50得点を記録できる選手。可能な限り、彼の手からボールを離させようとしただけさ。それが僕らの戦術であり、それができていた時間帯は本当に良い感じだった」
コンリーは主なオンボールディフェンダーとしてヤングを苦しめ、ボールを手放させるか、守護神のルディ・ゴベアが待ち構えるポジションまで誘い込みました。ゴベアはこの試合で15得点、13リバウンドに加えて4ブロックも記録しています。
両軍最多の26得点を記録したジャズのドノバン・ミッチェルは、チームの勝利に欠かせなかったコンリーのディフェンスを称賛しました。
「今季のマイク・コンリーは驚異的なオンボールディフェンダーとして活躍している。彼は相手を苦しめるという素晴らしい仕事をしているし、その上で僕らのオフェンスを動かしている。彼のようなベテランの選手にとって、それは簡単なことではない。…それが僕らのディフェンス面の士気を高めているのさ。彼の活発なプレイが僕らのエナジーを上げている」
重要なのは、ジャズが今後も相手チームの厄介なガードを苦しめられるかということです。今回のようにキャリア最少得点に抑える必要はなくとも、キャリア最高のパフォーマンスをさせないようにするだけでも効果は得られるでしょう。
1月17日(同18日)には因縁のデンバー・ナゲッツと対戦します。昨年のプレイオフの1回戦では、ナゲッツのジャマール・マレーとジャズのミッチェルが歴史に残るパフォーマンスを披露し、第7戦まで続く伝説的なシリーズを繰り広げました。ジャズはその第7戦で敗れて以降、常にリベンジの機会を待ち続けていました。ミッチェルは次のようにコメントしています。
「準備はできている。(第7戦で敗れた)9月1日から対決を待っていた」