考察

NBAドラフト2019の指名順が決定!”勝者”と”敗者”は?

従来のロッタリーの仕組みを変更した2019年のNBAドラフトロッタリーは、ニューオーリンズ・ペリカンズが6.0%の確率を掴み取り、全体1位指名権を獲得する波乱と結末となりました。

ということで今回は、2019年のNBAドラフトロッタリーにおける”勝者”と”敗者”を見ていくことにしましょう。

勝者:ニューオーリンズ・ペリカンズ

1巡目指名権の当選率がわずか6.0%だったにも関わらず、見事に1巡目指名権を得られたのは最高のサプライズだったと言えるため、もちろんペリカンズは勝者に挙げられます。

そして迷うことなく、デューク大のザイオン・ウィリアムソンを指名するでしょう。

彼らに残されている疑問は、アンソニー・デイビスがトレードの要求を取り下げるかどうかです。

しかしペリカンズはウィリアムソンを獲得できると分かった以上、デイビスの放出はもはや痛手とはなりません。

なぜならデイビスをトレードすれば相応の価値が戻ってきますし、そこからウィリアムソンを中心としたフランチャイズを築いて行くことができるからです。

そしてデイビスが勝てると思い、残留を決心すれば、ペリカンズはデイビスとウィリアムソンのデュオを中心に、プレイオフを争えるチームへと変貌することでしょう。

勝者:メンフィス・グリズリーズ&ロサンゼルス・レイカーズ

1位指名権という贅沢なピックが得られなくとも、2位指名権を獲得したグリズリーズと、4位指名権を獲得したレイカーズは十分すぎる勝者だと言えるでしょう。

グリズリーズの2位指名権の当選率はわずか6.3%であり、レイカーズの4位指名権の当選率は9.0%だったからです。

グリズリーズはチームを支えてきたマーク・ガソルを放出し、マイク・コンリーも31歳とベテランの領域に足を踏み入れたことで、本格的な再建が必要とされる段階でした。

この状況で全体2位で指名できるというのは、グリズリーズにとってほぼ最高の再出発ではないでしょうか。

レイカーズは若い選手コアメンバーが多くいる中に、さらに才能のある若い選手を加えることができます。

即戦力とまでは行かずとも、チーム内での激しい競争を可能としますから、彼らの将来にさらなる安定感をもたらすことでしょう。

勝者:NBA

1位(ペリカンズ)、2位(グリズリーズ)、4位(レイカーズ)の指名権を獲得したチームは、いずれも高順位での当選率が低かったこと、そして1位指名権の当選率が最も高かった(14.0%)ニックス、キャバリアーズ、サンズが、それぞれ3位、5位、6位の指名権に終わったことによって、これはNBA全体の勝利とも言えるようになります。

これまで、NBAドラフトのロッタリーのフォーマットは、成績最下位のチームから順に1位指名権の当選率が25.0%、19.9%、15.6%というように割り振られており、成績が悪ければ悪いほど1位指名権を獲得しやすい状態にありました。

しかし今年からロッタリーのフォーマットを変更し、成績最下位3チームの1位指名権が一律で14.0%となり、それ以降は成績が悪い順に12.5%、10.5%、9.0%…と割り振られるようになっています。

そしてその結果、1位指名権を獲得したチームは成績最下位の3チームではなく、7番目に成績の悪かったペリカンズとなりました。

これらが意味することは、負けたからといって必ずしも1位指名権を手にすることはできない――すなわち”タンク行為”の抑制ができるというわけです。

数年前、フィラデルフィア・76ersのタンク行為が批判の対象となり、NBAはその改善に尽力してきました。

そして今、その成果が目に見えて表れたと言えるでしょう。

これはNBAが望んでいた結末なのです。



敗者:ニューヨーク・ニックス

ニックスが1位指名権を獲得し、ザイオン・ウィリアムソンを指名し、ケビン・デュラントとカイリー・アービングがやってくる――それがニックスの予定していたシナリオだったかもしれません。

しかし、その夢は早い段階で崩れ去ることとなりました。

ニックスは3位指名権でデューク大のRJ・バレットを指名することが有力ですが、それは今夏のフリーエージェントや、トレードを探す他チームにとってどれだけの魅力となるでしょうか。

もちろんウィリアムソンの名声に薄れているだけであって、バレットも素晴らしい才能とポテンシャルを秘めた選手の一人であることには違いありませんが、今のニックスには歓喜より落胆の方が大きいことも事実です。

敗者:ザイオン・ウィリアムソン

ニックスに比べれば、戦力の整っているペリカンズに加入できたからまだマシ――本当にそうでしょうか?

もしデイビスがトレードされなかった場合、ウィリアムソンは類まれな才能があったとしても、デイビスとボールを共有する必要があります。

それなりの勝利は期待できるかもしれませんが、ウィリアムソンがキャリア1年目からエースとしてチームを引っ張るという経験はできなくなるでしょう。

また『The Undefeated』のマーク・J・スピアーズ氏によれば、ウィリアムソンはロッタリー会場でニックスの1位指名権獲得を”応援”していたと伝えています。

そしてペリカンズの1位指名権が決まると、ウィリアムソンは早々と会場を後にしました。

しかしニックスが1位指名権を得たとしても、ウィリアムソンはペリカンズに行く運命だったのかもしれません。

ペリカンズが、デイビスとニックスの1位指名権をトレードしたかもしれないからです。

そしてその逆――つまりウィリアムソンがペリカンズからニックスへ行く方法は、おそらく無いでしょう。

『ステフィン・カリー 努力、努力、努力 自分を証明できるのは、自分だけ』

  • 原著:Marcus Thompson,2
  • 著:マーカス トンプソン,2
  • 翻訳:東山 真

歴代最高のシューターとして謳われる、ステフィン・カリーの人生にフォーカスした待望の評伝の日本語版!

ウォリアーズファンはもちろん、全てのNBAファンにオススメの一冊です!

Amazon

楽天ブックス

Yahoo!ショッピング

-考察
-

© 2021 NBA TOPICS