そもそも、フリーエージェント(略称:FA)とはどういう意味でしょうか?
答えは”無所属”――どのチームにも所属していないことです。
チームと選手の関係はサラリー(給与)による契約で成り立っていますが、この契約が切れた時、選手はフリーエージェントとなります。
そしてNBAにおけるフリーエージェントの定義は2つあり、それが”無制限フリーエージェント”と”制限付きフリーエージェント”です。
ここでは、”無制限フリーエージェント”と”制限付きフリーエージェント”について、分かりやすく解説していくことにしましょう。
無制限フリーエージェント(略称:UFA)
無制限フリーエージェントとは、文字通り「チームとの契約に制限が無いフリーエージェント」のことを指し、選手の多くはこれに当てはまります。
もっと簡単に説明すると、あるチームと契約を結べば、その時点で契約は成立となり、チームの一員となれるわけです。
ただし契約の金額に関しては、リーグの所属年数などによって上限が決まっています。
制限付きフリーエージェント(略称:RFA)
チームが選手に”クオリファイング・オファー”と呼ばれるもの提示した時、選手は制限付きフリーエージェントとなります。
クオリファイング・オファーを提示できるのは、以下の場合のみです。
- ルーキー契約を結んでいた選手が契約の4年目を終了した時
- リーグ在籍年数が3年以下の選手がフリーエージェントになる時
制限付きフリーエージェントとなった選手も、他チームと交渉することが可能です。
他チームが制限付きフリーエージェントの選手を獲得したい場合、最低2年間の保証された契約を提示することで、選手と他チームは交渉することができます。
一方で他チームからのオファーが無かった場合、選手はクオリファイング・オファーの提示額で元のチームに戻り、次のシーズンを過ごすことになります。
制限付きフリーエージェントの選手が、別のチームとの交渉で合意に至った場合、ここからが重要になります。
別のチームは制限付きフリーエージェントの選手に新たな金額で交渉していますが、元のチームはその金額に”マッチ(同額提示)”することで、選手を引き戻すことができるのです。
つまり、制限付きフリーエージェントというのは、選手が元々在籍していたチームにかなり有利なものとなっています。
なるべくクオリファイング・オファーで安価に留まらせたいが、他チームが交渉してきてもマッチで引き戻せる…
もしも手の出ない金額を提示されたら、諦めて選手を放出するだけなのです。
まとめ
今回は、”無制限フリーエージェント”と”制限付きフリーエージェント”についての用語解説を行いました。
【NBA用語解説】は、これからNBAを楽んでいただける皆さんへ、NBAの複雑な用語や、難しい用語などを簡単に理解していただくことで、より関心を持ってもらえることを目的としています。
少しずつ更新していく予定ですので、ぜひお楽しみに!