今夏にブルックリン・ネッツへ移籍したケビン・デュラントは、『The Wall Street Journal』とのインタビューの中で、ゴールデンステイト・ウォリアーズのスティーブ・カーHCのオフェンスが”ある程度しか”機能しないと語っていました。
[kanren postid="15081"]「ゴールデンステイトで行われるモーションオフェンスは、特定のところまでしか機能しない。(プレイオフの)最初の2ラウンドは、システムだけに完全に依存できる。その後の2ラウンドでは、個々のプレイを組み合わせる必要があるんだ」
デュラントの発言は、カーHCのオフェンスのシステムを批判しているように見えるかもしれません。
しかし、当の本人であるカーHCは、デュラントの発言を批判ではなく、事実としてして受け止めているようです。
カーHCは『The Athletic』のアンソニー・スレーター氏とのインタビューで、次のように語りました。
「ケビンの発言は基本的に事実だから、全然気にならなかったね。オフェンスに関しては、レギュラーシーズンとプレイオフの最初の数ラウンドの方が、カンファレンス決勝やファイナルの時に比べて、ずっとスムーズに得点できた。まさに言ったとおりだ」
カーHCは続けて語ります。
「だから、マイケル・ジョーダン、ケビン・デュラント、コービー・ブライアントのような選手が居るんだ。彼らは、あらゆるディフェンスを上回ることができる。プレイオフのディフェンスや、プレイオフの長さ、そして審判が毎回ファウルを取ってくれるとは限らない試合の性質と相まって、スーパースターが引き受ける必要があるんだ。どのシステムでも、ファイナルのディフェンスを崩そうとすることは出来ない。個々のプレイに依存する必要がある。だから(デュラントの発言を)攻撃的なものとは捉えていないよ。私は事実として捉えている」
デュラントの発言は正しく、カーHCは非常にスマートな指揮官です。
同時に、カーHCが成功していた理由も、彼の発言から見て取れます。
カーHCはデュラントの発言に気分を害すことも、怒ることもなく、自身のシステムで最大の成功を収めるためには、スター選手の獲得と順応が必要であることを認めました。
この話題に、これ以上の議論は必要ありません。