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ケンバ・ウォーカーとの比較を嫌うテリー・ロジアー「自分自身を証明したい」

シャーロット・ホーネッツの新たなポイントガードであるテリー・ロジアーは、昨季までフランチャイズを率いてきたケンバ・ウォーカーとの比較に、正直な意見を持っています。

『Charlotte Observer』のリック・ボーネル氏によれば、ロジアーはこう言い放ちました。

「多くのことに腹を立てている。もう一度、自分自身を証明したい」

間違いなく、自分自身を証明する機会は得られるでしょう。

ロジアーは、ホーネッツ史上最高のスコアラーでもあるウォーカーに取って代わる存在となるからです。

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ウォーカーとの比較が避けられないのは、ロジアーも十分に理解しています。

しかし、ウォーカーが成し遂げたことを、ロジアーがすぐさま塗り替えるのも無理な話でしょう。

だからこそ、ロジアーはウォーカーとの比較を嫌っています。

「僕はケンバじゃない。僕はケンバのようにプレイするわけじゃない。僕はテリーだ。ケンバのことは心の底からリスペクトしている。彼と対戦する時、僕はベストを尽くすし、彼がベストを尽くしてくれることも知っているよ。でも、(僕が)ケンバだって?聞きたくもないね。ケンバについて話さないでくれるかな」

ロジアーは、今夏にホーネッツが見せた補強の中で、唯一ロスターに重要な影響を与える選手でしたが、同時にそれはギャンブルでもありました。

先発出場の経験も豊富とは言えない選手に、3年間で平均1,900万ドルを保証したことで、批判の声も少なくありません。

多くのコストを払う代わりに、ホーネッツが得るものとは何でしょうか?

ホーネッツの指揮官であるジェームズ・ボレゴHCは、こうコメントしています。

「彼について言える一番のことは、毎晩競い合えるということだ」

ウォーカーが去るということは、すなわちチームのリーダーが去るという意味でもあります。

ロジアーは比較を嫌っていますが、ホーネッツにリーダーシップを発揮できる選手が必要なのは事実であり、ボレゴHCもそれを認めました。

ロジアーは、リーダーシップを発揮できる選手かもしれません。

少なくとも彼は、自身の伝染性が影響をもたらせると信じています。

「僕は、自分のエネルギーが伝染することを分かっている。他の選手に影響を与えられるんだ」



ウォーカーとの比較は可能な限り避けたいところですが、ロジアーはウォーカーよりも評価できる点があります。

冒頭でも言ったように、ウォーカーはホーネッツ史上最高のスコアラーでもあるため、ロジアーが彼のように得点を量産するのは、あまり期待できるものではありません。

その代わり、ロジアーはウォーカーよりも優れたディフェンダーです。

そして、ホーネッツ――特にボレゴHCは、ディフェンス力の低下を再優先課題として挙げていたため、ロジアーのような選手が必要でした。

そのため、ロジアーはウォーカーとは異なった雰囲気をもたらすことができるでしょう。

ボレゴHCは、次のように語っています。

「彼は、我々のディフェンスを活発にしてくれるだろう。毎晩、相手のポイントガードを守れるポイントガードが居ることで、我々のディフェンスの調子が決まるんだ」

それから、ロジアーのプレイには”怒り”のようなものがあり、彼のアプローチは「見せてやる」というような意思が感じられます。

ロジアーは、クリーブランドで育った幼少期から、そういった性格であったことを明かしました。

「負けた時は、いつも落ち込んでいたよ。リトルリーグでは、激高していたものさ。自分自身を制御することは成長したけど、競争力は失っていないよ」

ロジアーは4シーズンに渡って、2人のオールスターポイントガード――アイザイア・トーマスとカイリー・アービングを見てきました。

ロジアーは、彼らから多くの技術を学んだと言います。

しかし今年の夏は、見習うことをやめる時でもありました。

ロジアーは、その大きな影響を与えたのが、ホーネッツのオーナーであるマイケル・ジョーダン氏だったと語っています。

「彼がマイケル・ジョーダンであるということが、(移籍を決断する)80~90%になったかな。彼は僕を信じているんだ。彼が、最高のレベルで、僕に才能を示す機会を与えることを望んだんだ。断るわけがないよね?」

当然、その機会はロジアーにとって未知のものであり、変化は口で言うよりも複雑です。

より大変なのは、ボレゴHCの方かもしれません。

なぜなら、ボストン・セルティックスでは1試合あたり20分前後の出場時間だったロジアーは、1試合あたり35分ほどに出場していたウォーカーと代わることになるからです。

ボレゴHCは、ロジアーについてこう語りました。

「彼の一晩のプレイが18分から30分以上になった時、翌日に彼を何とかしなければならないだろうね。私は彼に82試合をプレイし、健康を維持し、毎晩エネルギーを与えてほしいんだ」



ロジアーは、自身が先発であることが、大きな違いを生むと語りました。

「人々は、いつも僕のフィールドゴール成功率の話を蒸し返してくる。40%以上(でシーズンを終えたこと)は無いから、僕は彼らを責めることはできない。でも、僕が先発の時は違った。不安になる必要も、何分に出場するのか気にかける必要も無かったんだ。プレイする準備ができている、というクリアな精神で行ける」

まだ、ロジアーに注目している人々は、ほんの一握りしか居ないでしょう。

彼はこう言います。

「多くの人々を振り向かせる必要がある」

これは、ディアンジェロ・ラッセルがブルックリン・ネッツへトレードされた時や、ビクター・オラディポがインディアナ・ペイサーズへトレードされた時と、少なからず似ているかもしれません。

次は、ロジアーの番です。

『ステフィン・カリー 努力、努力、努力 自分を証明できるのは、自分だけ』

  • 原著:Marcus Thompson,2
  • 著:マーカス トンプソン,2
  • 翻訳:東山 真

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