ロサンゼルス・レイカーズのプレイメイカーであるラジョン・ロンドは、シーディングゲームズが開始される前の練習中の右手の親指を骨折しましたが、復帰に向けて順調に進んでいるようです。
『ESPN』のデイブ・マクメナミン記者によれば、レイカーズのフランク・ボーゲルHC(ヘッドコーチ)は、オーランドを離れていたロンドの隔離期間が月曜日に終わり、それから彼の様子を見ていくことを明かしました。
ボーゲルHCは具体的な復帰時期を明らかにしていませんが、ロンドの怪我は当初6~8週間の離脱になると予想されており、現時点は5週間が経過しています。
ただ、ロンドが健康を取り戻したとして、プレイオフで以前と同じくらいの出場時間が与えられるべきかどうかは、考え直す必要があるかもしれません。
その理由は、ロンドの代わりにボールハンドラーを務めている選手の一人であるディオン・ウェイターズが、チームにかなりの好影響を与えているためです。
3月にシーズンが中断する前のロンドと、シーディングゲームズでの8試合のウェイターズのネット・レーティング(100ポゼッションあたりの平均得失点差)を、出場時と不出場時に分けて比較してみましょう。
選手 | 出場時のネット・レーティング | 不出場時のネット・レーティング |
ラジョン・ロンド(シーズン中断前) | +1.4 | +9.5 |
ディオン・ウェイターズ(シーディングゲームズ) | +6.3 | -16.1 |
これらの数字が意味することは、レイカーズはロンドがベンチに下がった時のほうが成績がより良くなり、ウェイターズがベンチに下がるとより悪くなるということです。
もちろん、ロンドは48試合に対してウェイターズは8試合と公平ではないかもしれませんが、それにしてもこの数字の大きさは見逃せるものではありません。
特に、ウェイターズがベンチに下がった時のレイカーズのネット・レーティングは、カイル・クーズマ(-16.2ポイント)に次いでチームで2番目に低い数字です。
レイカーズは、レブロンがベンチに下がった時の得点オプションを切実に必要としていました。
ウェイターズをそれを提供しただけでなく、それによってスペースを生み出すなど、直接的にも間接的にも得点に貢献しています。
一方で、2008年のボストン・セルティックスでの優勝など多くのプレイオフ経験を持つロンドも、優勝候補のレイカーズにとって重要な存在です。
しかし、優勝のためにはローテーションをしっかりと管理することが必要不可欠であるため、ロンドがプレイの面でも影響力を持たない限り、レイカーズはロンドよりもウェイターズを積極的に起用する方が賢いのかもしれません。