ヒューストン・ロケッツのジェームズ・ハーデンは自身2度目のシーズンMVP受賞に向けて、マイケル・ジョーダンの全盛期以来、1試合で誰よりも多くの得点を叩き出しています。(平均36.6得点)
しかし誰もがハーデンの走りを楽しんでいるわけではありません。
先日の「Hoop Collective」のポッドキャストで『ESPN』のブライアン・ウィンドホースト氏は、NBAの何人かの選手がハーデンのプレイスタイルについて”少し腹が立つ”と言っていることを明かしました。
「みんなは彼が凄いことを認識しているが、少なくとも1つの部分には本当に苛立ちを覚えている。誰も言うことはできないが、少なくとも彼がトラベリングをして(ディフェンスから)離れると思っている選手はイライラしている。そして彼らは、ハーデンがファウルで苦しませて逃げると考えているから、ハーデンのアイソレーションが嫌いなんだ。…ハーデンはこれについて少し敏感だ。(ESPNの)レイチェル・ニコルズ氏とのインタビューで敏感だったんだよ。それから私もインタビューに立ち会ったんだけど、オールスター(ウィークエンド)でも彼は敏感だったね。」
ハーデンの明らかにファウルを誘うプレイに苛立つのは、無理もないことでしょう。
彼は620本のフリースローを放っており、もちろんこれはリーグでダントツの数字です。(2位のジョエル・エンビードが546本)
さらにハーデンのステップバックジャンパーは、ほとんどトラベリングがコールされないことで有名となっています。
"It looked like he did two step backs." 😂 pic.twitter.com/k0V0AQLStB
— NBA on ESPN (@ESPNNBA) December 18, 2018
先日はゴールデンステイト・ウォリアーズのステフィン・カリーが同じような動きを試しましたが、そのプレイではトラベリングをコールされています。
Steph Curry got called for a travel after doing a "Harden" stepback 😬
(via @NBCSWarriors) pic.twitter.com/jEfi1wH6vJ
— Sports Illustrated (@SInow) January 6, 2019
このプレイについて、カリーはこう語っています。
「僕も一度か二度見た。だから自分で試してみたんだ。もちろん彼ら(レフェリー)は混乱したよ。彼らは他の誰かのものであることを知っていたから、(トラベリングを)コールしたんだよ。」
Steph Curry on throwing up a 13 to the referee after he got called for a travel on a James Harden like stepback: “I’ve seen that once or twice. Tried it myself. Obviously they got confused. They knew it was someone else, so they called it.” pic.twitter.com/hBGgaCcsk9
— Anthony Slater (@anthonyVslater) January 6, 2019
ですがこういったプレイが生まれてしまう最大の要因は、ロケッツに負傷者が続出したからです。
クリス・ポール、エリック・ゴードン、クリント・カペラといった優れた選手が健康であれば、ハーデンのアイソレーションへの依存度はここまで高くなかったことでしょう。
ファンや選手がハーデンのプレイに苛立ちを覚えるのは当然かもしれません。
ですがロケッツはウェスタン・カンファレンスで生き延びるため、ハーデンのプレイスタイルが必要であることもまた事実なのです。