フィラデルフィア・76ersのジミー・バトラーにとって、最も重要なもの――それは得点でも、ショットの本数でも、出場時間でもありません。
彼は、こう言います。
「いつも言うように、勝ちたいだけ。勝てば大丈夫だし、負ければ問題だ。」
そして5月9日(日本時間10日)に行われた、トロント・ラプターズとのカンファレンス準決勝第6戦は、バトラーにとって問題とはなりませんでした。
バトラー自身が、25得点、6リバウンド、8シスト、2スティールを記録し、チームを112-101で勝利に導き、シリーズを第7戦へ持ち越したからです。
76ersの指揮官であるブレット・ブラウンHCは、バトラーを絶賛しました。
「彼は我々を導いてくれた。凄まじいリーダーであり、彼のパフォーマンスは、彼の意気込みを反映していたよ。」
バトラーの意気込みはただ一つ、”勝ちたい”という想いが、素晴らしいパフォーマンスをもたらしたのでしょう。
これだけでも、シーズンの序盤に、76ersがミネソタ・ティンバーウルブズとのトレードで、バトラーを獲得した価値があると言えるはずです。
レギュラーシーズンの中では、バトラーが試合にどんな影響を及ぼすのかを見分けるのは、非常に困難なことでしたが、プレイオフでそれは見つけられました。
オフェンスでは、他の選手の得点の手助けとなり、ディフェンスでは、彼が集中すればリーグ屈指のディフェンダーになることは、誰もが知っています。
バトラーは、次のように語りました。
「何よりも、僕たちのディフェンスが、僕たちのオフェンスを決めるんだ。僕たちがそのようにプレイする時は、ホームでも、ロードでも、僕たちに勝つことは難しいと、いつも言っている。僕たちはそういうバスケットボールをしなければいけないんだ。」
若いベン・シモンズやジョエル・エンビードと異なり、バトラーは何が必要かを理解しており、チームの心を落ち着かせる影響も与えています。
バトラーは、こう語りました。
「僕はただショットを決めるだけ。みんなが僕に求めていることをやっている。勝つためにプレイするんだ。僕たちに勝利という大きなチャンスを与えるために、今しなければならないことだよ。試合ごとに、シリーズごとに、役割は変わっていくかもしれない。クールだよね。」
このシリーズで残された試合はあと一つ、バトラーは、76ersはクールに締めくくることができるでしょうか。