2018-19シーズンのミルウォーキー・バックスも、リーグの脅威的なチームであったことは間違いありません。
しかし、当時の彼らは15連勝を記録することも無ければ、そのような記録に近づくことも無く、最長連勝数は「7」だったのです。
その代わり、彼らはシーズン中に一度しか連敗を経験しておらず、5~6連勝しては1試合に敗れ、再び5~6連勝するという形を続けることによって、リーグ最高勝率を記録しました。
2019-20シーズンのバックスには、「1試合に敗れる」という概念が取り除かれています。
彼らは11月8日(日本時間9日)のユタ・ジャズ戦以来、一度も敗戦していません。
そしてここ最近は、敗れる雰囲気をいっそう感じさせないとも言えるほどで、過去5試合の得失点差は146点となっています。
また、彼らは15連勝している間のネット・レーティング(100ポゼッションあたりの得失点差)で15.6ポイントを記録しており、これは2015-16シーズンに開幕24連勝を飾ったゴールデンステイト・ウォリアーズ(13.9ポイント)や、2012-13シーズンに27連勝を記録したマイアミ・ヒート(12.9ポイント)を上回るものとなっています。
確かに、まだ15連勝でサンプルが小さいことや、過去から数年しか経っていないといえ全く違う時代のNBAであることは事実でしょう。
しかし、だからといってバックスのやっていることが、それほど歴史的ではないと考えるのは間違いです。
実際、彼らの今後のスケジュールを見れば、2015-16シーズンのウォリアーズや、2012-13シーズンのヒートがやってきたことを超え、さらには1971-72シーズンにロサンゼルス・レイカーズが成し遂げたリーグ記録の33連勝にさえ、手が届く可能性があります。
[kanren postid="16293"]バックスがこれまで通りのバスケットボールを続けられれば、ニューオリンズ・ペリカンズ、メンフィス・グリズリーズ、クリーブランド・キャバリアーズと対戦する直近3試合は、それほど問題ではないでしょう。
この3試合に勝利すれば、バックスはNBA史上11番目に長い18連勝とすることができます。
12月16日(同17日)と、12月18日(同19日)に行われる、ダラス・マーベリックス戦とレイカーズ戦は、バックスにとっての一つの鬼門となります。
どちらもバックスのホームで試合ができるとはいえ、マーベリックスは現時点で最大のサプライズチームの一つであり、レイカーズはロサンゼルス以外で敗れたことがありません。
それでも、バックスがマーベリックスとレイカーズを破った場合、次にロードでのニューヨーク・ニックス戦と、ホームでのインディアナ・ペイサーズ戦があります。
ニックス戦はさておき、ペイサーズ戦でバックスが勝てるという保証はありませんが、ホームで行われることもあってバックスが優勢であるとは考えるべきでしょう。
ただし、それを乗り越えた先にあるフィラデルフィア・76ersとのクリスマスゲームは、バックスにとって最大の壁となる可能性があります。
この試合は76ersのホームで行われ、76ersはホームでここまで12戦全勝、ホームでのネット・レーティングはリーグ3位の13.0ポイントを記録しているからです。
76ersを最初にホームで破るチームがあるとすれば、それはバックスですが、それでも厳しい戦いになるのは避けられないでしょう。
しかし、バックスが76ersに勝利したと仮定した場合、その時点で23連勝を記録しているバックスは、33連勝に並ぶ可能性も大きくなってきます。
なぜなら76ers戦以降の10試合のうち、9試合でプレイオフ圏外のチームと対戦することができるからです。
もちろん、これらは全て推測に過ぎず、バックスがNBA史上最長連勝記録を更新すると言っているわけでも、それを狙うだろうと言うわけでもありません。
ここで言いたいのは、それは思っているよりも遥かに実現可能な記録であるということです。
過去に15連勝を記録したチームでさえも、これほど今後に恵まれたスケジュールを持つチームなど存在しません。
であるならば、まだ長い道のりが待っているとはいえ、バックスが勝ち続ける時間を楽しむべきでしょう。
【投票】
- できない 78%, 240 票240 票 78%240 票 - 78%
- できる 22%, 67 票67 票 22%67 票 - 22%