ヒューストン・ロケッツはラッセル・ウェストブルックを獲得するため、クリス・ポールやいくつかの1巡目指名権などを手放しましたが、望んだ通りのアップグレードはできているでしょうか?
単純に事実を述べるとすれば、それができているとは言い難く、例えば以下のように数字では顕著に表れています。
▼ウェストブルックのオンコート時とオフコート時の比較
状況 | オフェンシブ・レーティング | ディフェンシブ・レーティング | ネット・レーティング |
オンコート時 | 109.2 | 106.0 | 3.2 |
オフコート時 | 119.0 | 108.3 | 10.7 |
ロケッツはポールの契約を手放すことが必要不可欠でしたが、同時にウェストブルックがもっと力になってくれることを願っていたはずです。
しかし、そうとは言えない今、ウェストブルックがトレードの資産として見られるのも、笑い話では無くなるかもしれません。
『The Ringer』のライアン・ルッシーロ氏が、興味深い指摘をしています。
「ラッセル・ウェストブルックは(トレードに)利用可能だと思う。もちろん理由はある。(ゼネラルマネージャーの)ダリル・モーリー氏は、チームが良くなると思えば誰でもトレードに出す。長期的なお金(の支出)から抜け出すことができるなら、ウェストブルックをトレードするだろうし、有用な選手を考えるなら、トップ10の選手よりも複数の部分的な選手の方が優れている。ダリル・モーリー氏は積極的に電話をかけて”ウェストブルックを放出しなければいけないんだ”と言っているだろうか?もちろん、そんな風にはしない。しかし、ウェストブルックがトレード可能であり、ダリル氏が”ここで何かを見つけなければいけない”と知っていると、信じている人も居る。ポッドキャストでこの話を聞いた人は否定するだろう。否定したければ、すればいい」
ルッシーロ氏が指摘したように、モーリー氏はチームが良くなるためなら誰であろうとトレードを行うでしょう。
それを認めることによって、ルッシーロ氏の情報は信頼性が増すだけでなく、さらに彼はもっと多くの事情があるようなことを示唆しています。
しかし、もちろんこの情報を完全に信じるわけでもありません。
そもそも、ウェストブルックは今シーズンだけでも約3,850万ドルの契約を抱えており、今後3年間も1億3,260万ドル以上の契約が残っていることを考えると、これは他チームが手を出しづらいものでもあります。
また、ハーデンは昔馴染みだったウェストブルックとのペアリングに喜んでいたため、友人がトレードされればチーム内で問題が起こりかねないでしょう。
難しいのは、ハーデンとウェストブルックが主導するロケッツがプレイオフでどのような結果を残せるか、トレード期限が過ぎなければ分からないことです。
レギュラーシーズンの、特に中盤までは多くのことが分かるはずも無いため、モーリー氏は少ない情報で適切な判断が求められます。
モーリー氏は、実際にウェストブルックのトレードを真剣に考えているのでしょうか?
様々な意味でのウェストブルックのトレードの難しさを考えると、その事実は到底知ることができないものなのかもしれません。
- すべきではない 62%, 307 票307 票 62%307 票 - 62%
- すべき 38%, 191 票191 票 38%191 票 - 38%