バスケットボール殿堂入りを果たした人物の一人であるドミニク・ウィルキンス氏は、アキレス腱断裂によって離脱を余儀なくされているケビン・デュラントにアドバイスを送ります。
「批評家に耳を傾けるな」
かつてはウィルキンス氏もアキレス腱断裂を経験した選手でしたが、彼は復帰して1年目の1992-93シーズンに平均29.9得点と、驚異的な復活を遂げました。
デュラントはファイナルMVP2回、シーズンMVP1回、得点王4回、オールスター出場10回を誇るスーパースターの一人であるだけに、元のレベルまで戻るにはかなり困難な道のりがあるでしょう。
それでも『Yahoo Sport』のマイク・マッゼオ氏によれば、ウィルキンス氏はデュラントなら今まで通りのプレイができると語りました。
「できることや、できないことを言っている人の話に耳を傾けてはいけない。自分自身ほど、自分の心を分かっている者は居ないからだ」
「私は(自分のアキレス腱断裂で)あらゆる否定的なことを聞いてきた。そして私は、それを(自分の批評家が)間違っていると証明するための刺激とした。これこそ、彼がすべきことだ。なぜなら、彼には懐疑的な人間が居るからだ。否定的な人間も居る。戻ってきた時にどうなるか、意見を持っている人も居る」
「彼らはすぐに”彼はシュートが打てて、才能に秀でているが、爆発力はどうだろうか?”と言うだろう。”どうやって間違っていることを証明するんだ?”という人も居る。自分を信じて、スターのレベルに戻れるように頑張るんだ。彼の良いところは、プレイすることが大好きだというところ。プレイすることが大好きな人は、誰だってスターのレベルに戻るために必要なことは何でもするだろう」
ウィルキンス氏は、怪我から力強い復帰を果たすための鍵が、9ヶ月間、1日2回のリハビリを行うことだと言いました。
「私が一番辛かったのは、怪我をしたという事実を受け入れることだった。だけど一度立ち直れば、”戻るためには何をすればいい?かつてのような選手になるためにはどうすればいい?”と考える。自分を信じることが必要だった。そして、私はもう戻ってこないだろう、同じにはなれないだろうと言っている人たちの記事を、トレーニングルームの鏡に付けた。私は毎日それを目にしなければならなかった。それが私の刺激となったんだ」
またウィルキンス氏は、トレーニングキャンプ中にアキレス腱断裂の精神的な恐怖を克服できたと語ります。
「ぶつかって地面に倒れた時、私が最初にしたのはアキレス腱を掴むことだった。そして”痛みは無い”と言い聞かせた。”もし同じことが起これば、(キャリアの)終わりとなる。私は全力を尽くすんだ”とね。疑念や恐怖を乗り越えなければならなかったよ」
デュラントと怪我について話したかを尋ねられると、ウィルキンス氏はこう答えました。
「ほんの少しだけね。しかし、私はいつでもその怪我について、どんな類の洞察やアドバイスも喜んでする。(回復には)時間のかかることだが、取り組めば元に戻ることさ」
ウィルキンス氏は、デュラントが今後もベストを尽くせることを祈っています。
[kanren postid="16843,16600"]「この怪我から立ち直ることができる選手が居るとすれば、それは彼だ」