NBAドラフトにおいて、一つのドラマを生み出すイベント――ドラフト抽選が間もなくやってきます。
2020年のドラフト抽選は8月20日(日本時間21日)に行われ、そこで確定した指名順から、各チームは10月16日(同17日)に行われるドラフトに臨むことになります。
まずは、ドラフト抽選がどのようなルールか知っておきましょう。
- ドラフト抽選に参加できるのは、今シーズンのプレイオフ進出を逃した両カンファレンスの計14チーム
- 14チーム全てが、全体4位以内の指名権を獲得するチャンスがある
- 成績が低いチームほど、全体4位以内の指名権を獲得するチャンスは大きい
これらのルールを踏まえて、ドラフト抽選は次のように行われます。
- 抽選が行われるのは、全体4位指名権まで
- 全体5~14位の指名権は、残ったチームの成績が低い順から決定していく
ドラフト抽選の結果は全体14位指名のチームから順に発表されていきますが、実際の結果は上位から順に決定されていることに注意しましょう。
例えば、ウォリアーズは全体5位以内の指名権が確定していると言われていますが、これは全体4位までの指名権が別のチームに渡ったとしても、リーグで最も低い成績を残したウォリアーズは必ず全体5位指名権を獲得できるためです。
そして、各チームの指名権の当選率は以下のようになります(スクロール可)。
チーム | 1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | 6位 | 7位 | 8位 | 9位 | 10位 | 11位 | 12位 | 13位 | 14位 |
ウォリアーズ | 14.0 | 13.4 | 12.7 | 12.0 | 47.9 | |||||||||
キャバリアーズ | 14.0 | 13.4 | 12.7 | 12.0 | 27.8 | 20.0 | ||||||||
ティンバーウルブズ | 14.0 | 13.4 | 12.7 | 12.0 | 14.8 | 26.0 | 7.0 | |||||||
ホークス | 12.5 | 12.2 | 11.9 | 11.5 | 7.2 | 25.7 | 16.7 | 2.2 | ||||||
ピストンズ | 10.5 | 10.5 | 10.6 | 10.5 | 2.2 | 19.6 | 26.7 | 8.7 | 0.6 | |||||
ニックス | 9.0 | 9.2 | 9.4 | 9.6 | 8.6 | 29.8 | 20.6 | 3.7 | 0.1 | |||||
ブルズ | 7.5 | 7.8 | 8.1 | 8.5 | 19.7 | 34.1 | 12.9 | 1.3 | 0.0 | |||||
ホーネッツ | 6.0 | 6.3 | 6.7 | 7.2 | 34.5 | 32.1 | 6.8 | 0.4 | 0.0 | |||||
ウィザーズ | 4.5 | 4.8 | 5.2 | 5.7 | 50.7 | 25.9 | 3.0 | 0.1 | 0.0 | |||||
サンズ | 3.0 | 3.3 | 3.6 | 4.0 | 65.9 | 19.0 | 1.2 | 0.0 | 0.0 | |||||
スパーズ | 2.0 | 2.2 | 2.4 | 2.8 | 77.6 | 12.6 | 0.4 | 0.0 | ||||||
ペリカンズ | 1.3 | 1.4 | 1.6 | 1.8 | 86.1 | 7.6 | 0.1 | |||||||
キングス | 1.2 | 1.3 | 1.5 | 1.7 | 92.0 | 2.3 | ||||||||
グリズリーズ | 0.5 | 0.6 | 0.6 | 0.7 | 97.6 |
どのチームも、空欄の場所の指名権を獲得することはありません。
また、シーズン再開に含まれなかったウォリアーズ、キャバリアーズ、ウルブズ、ホークス、ピストンズ、ニックス、ブルズ、ホーネッツは、強制的に最も低い成績の8チームに分類されたため、結果としてウィザーズはホーネッツの勝率を下回ったものの、ホーネッツの方が抽選では優位であることに注意しましょう。
理論上は、成績が最も低いチームから順に上位の指名権を獲得していくものですが、そうでないチームが全体4位以内の指名権を獲得する”サプライズ”も、ドラフト抽選の見どころの一つです。
例えば、ウィザーズは今年の抽選で1~4位、9~13位のいずれかの指名権を獲得する可能性があります。
指名権は下位から順に発表されていくため、9位までの時点でウィザーズの名前が呼ばれなければ、彼らは全体4位以内の指名権が確定することになり、イベントはさらに盛り上がるでしょう。
昨年では、7番目に成績が低かったペリカンズが全体1位指名権(1位当選率は7.5%)、8番目に成績が低かったグリズリーズが全体2位指名権を獲得しているため(2位当選率は6.3%)、今年のドラフト抽選でも”サプライズ”が起きる可能性は十分に考えられます。