昨季、ヒューストン・ロケッツはトレード期限直前に主力センターのクリント・カペラを放出し、6フィート5インチ(約196cm)のPJ・タッカーをセンターに据えるほどの極端なスモールラインナップを形成したことで、リーグに衝撃を与えました。
しかし、その大胆なチームスタイルが結果的に成功に結びつくことはなく、プレイオフのカンファレンス準決勝ではロサンゼルス・レイカーズを相手に1勝しか挙げられず、シーズンを終えることになりました。
そして、スモールラインナップを作り上げてきたダリル・モーリーGM(ゼネラルマネージャー)や、指揮を執ってきたマイク・ダントーニHC(ヘッドコーチ)が今年のオフシーズンに退任した今、これからのロケッツがどのようなスタイルで戦っていくのかは注目に値します。
その鍵を握るのは、今後数週間以内に開始されるであろうフリーエージェントでしょう。
モーリー元GMの後任に就いたラファエル・ストーンGMが、今年のオフシーズンにおけるロケッツの補強について、次のようにコメントを残しています。
「”6フィート7インチ(約200cm)以上の選手は必要ない”という考えでオフシーズンを迎えるつもりは一切ない。我々が欲しいのは本当に優れた選手だ。身長があっても能力が微妙なら関心を持たないのは当然のことだが、だからといって(スモールラインナップに)こだわることはない」
Houston Rockets
以前までロケッツのバスケットボール運営部門のバイスプレジデントを務めていたストーンGMは、モーリー元GMの積極的にロスターに手を加える方針を受け継いでいるようです。
「我々はチームとして、試合やプレイの方法に影響を与えてきたと感じているし、それは本当に、本当に積極的なものだった。今後も非常に積極的に取り組んでいくつもりだよ」
Houston Rockets
モーリーGMや、ダントーニHCは、決して負の遺産を置いて去ったわけではありません。
ロケッツにはジェームズ・ハーデンや、ラッセル・ウェストブルックといったスーパースターがまだ残っており、勝てないチームに堕ちたわけでもないのです。
先週、ロケッツの新たな指揮官に就任したスティーブン・サイラスHCは、「初めてのヘッドコーチ経験の中で、勝利の環境が構築されているのは素晴らしい」と語りました。
「成長や、そういった類の問題に対処する必要がなく、すぐに優勝争いを考えることができるのは、私にとってエキサイティングなこと。優勝に向けた私の準備はできている」
Houston Rockets
ロケッツはサラリーキャップの柔軟性を持つチームではありませんが、だからといって優勝に貢献できる選手を獲得できないとも限りません。
たとえスモールラインナップを犠牲にしたとしても、求める選手の幅を広げたことによって、優勝に欠かせない意外なピースが手に入ることも期待できるでしょう。
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