現役時代に規格外の体格でペイント内を支配したNBAレジェンドのシャキール・オニールは、リーグに衝撃を与えた最近の一人のビッグマンの延長契約に興味深いコメントを残しています。
オニールはポッドキャスト『All Things Covered』の中で、2020年のオフシーズンにユタ・ジャズと5年2億500万ドル(約21億2,000万円)で延長契約を結んだルディ・ゴベアについて、遠回しの表現で見合った金額ではないことを指摘しました。
「悪く言うつもりはないが、(ゴベアの延長契約は)世界中の子供たちに刺激を与えると思う。何せNBAで平均11得点を記録するだけで2億ドルが手に入るのだからね」
ゴベアが得点能力の高い選手でないことは事実です。彼は自らオフェンスを構築するような選手ではなく、大半の得点は他の選手からのパスやオフェンスリバウンド、ティップインに依存しています。
しかし、ゴベアが直近3シーズンで2度の最優秀守備選手賞を受賞したことも事実。ゴベアがコートに立てば、相手チームは彼と真っ向勝負にならないようにオフェンスを方向転換する必要があります。彼の存在感だけでもリムに攻め込む選手を抑止する効果があり、それが現代のNBAで可能な選手はそれほどいません。
オニールがディフェンスの重要性を軽視するとは思えないでしょう。彼は今よりもディフェンスが固い(かつ暴力的)時代でオールディフェンシブチームに3度選出されています。そして彼の攻守における優れた才能が、2000年代のロサンゼルス・レイカーズの3連覇にも繋がりました。
大きな違いがあるとすれば、それは選手の給与です。リーグのサラリーキャップは年々増加傾向にあり、特に2016年にはリーグが新たな放映権料を得たことによって前例のないほど増加しました。これに伴って選手の給与も増加しています。オニールがいかに伝説的なビッグマンであったとしても、時代の流れによってゴベアの方が大金を稼ぐことは避けられないのです。
オニールがゴベアを傷つけるつもりがないことを考えると、給与面のような個人的な妬みを含んで彼を批判したのかもしれません。
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ジャズとルディ・ゴベアが5年2億500万ドルの契約延長に合意