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ジェームズ・ハーデンの獲得よりもジェイレン・ブラウンの残留を選んだセルティックス

NBAのスターであるジェームズ・ハーデンが最近のトレードでヒューストン・ロケッツからブルックリン・ネッツへ移籍した時、ネッツの手放した若い有望な選手や資産の多さに誰もが衝撃を受けたことでしょう。それこそが、他球団がハーデンの獲得に動かなかった最大の理由の一つでもあります。

ボストン・セルティックスもハーデンを獲得する機会のあるチームでした。しかし彼らも他のチームと同様に、ハーデンの代わりに失うものを受け入れられるチームではありませんでした。セルティックスのダニー・エインジ球団社長は最近の『98.5 The Sports Hub』に出演した際、ハーデンを含むトレードについて話し合っていたことを明かしました。

「確かに我々はジェームズのトレードについて話し合った。最近のことではないが、交渉はした。しかし、何度も話し合ったが相手の要求は変わらなかった。その要求は我々にとっては高いものだった。我々が飲みたくない要求だった」

『Boston Sports Journal』によれば、ロケッツがハーデンの見返りとしてセルティックスに要求したものは、ジェイレン・ブラウン、マーカス・スマート、ドラフト指名権だったようです。エインジ球団社長は別のトレードであればハーデンを獲得することに前向きだったかもしれませんが、ロケッツはスーパースターの価値を最大限に活用するために妥協するつもりはありませんでした。

過去にはレイ・アレンやケビン・ガーネットの獲得で注目を集めたエインジ球団社長ですが、最近の彼は腰が重いことで知られています。カワイ・レナードやアンソニー・デイビスといったスーパースターを獲得する機会があったにもかかわわらず、エインジ球団社長は見返りにブラウンやジェイソン・テイタムを放出することを拒んできました。今のセルティックスはドラフト指名権を手放すことなく、テイタムとブラウンを中心にイースタン・カンファレンスの強豪チームとして競争力を維持しています。

中でもセルティックスがハーデンのトレードでブラウンを手放さなかったのは、理にかなった決断だと言えるでしょう。キャリア5年目を迎えている24歳のブラウンは、今季平均26.3得点、6.2リバウンド、3.5アシスト、フィールドゴール成功率 53.9%、3ポイントシュート成功率 42.1%と飛躍的なシーズンを送っており、テイタムと共に2大エースとしてセルティックスを牽引しています。ブラウンは今後も成長を続ける可能性があるのに対し、ハーデンは31歳でほぼ才能の限界点に達しています。たとえ現時点でハーデンの方が優れた選手であったとしても、彼の獲得がエインジ球団社長の目指しているであろう長期的な成功に結びつくとは思えません。

加えて、ロケッツはスマートの獲得も求めていました。スマートはテイタムやブラウンほどインパクトのある選手ではないものの、セルティックスの最古参としてチームメイトの精神的支柱にもなっています。テイタムやブラウンは以前、スマートの重要性について「チームの核であり、魂でもある」と説いていました。

テイタムやブラウン、スマートはセルティックスが誇る生え抜きの精鋭であり、それは直近3シーズン連続で得点王に輝き、2018年にはシーズンMVPを受賞したジェームズ・ハーデンがテーブルの上に置かれていても動くものではないようです。セルティックスは彼らに将来を託した方が成功できると信じています。

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