ワシントン・ウィザーズのスター、ブラッドリー・ビールは1月27日(日本時間28日)のニューオーリンズ・ペリカンズ戦で47得点のパフォーマンスを披露したにもかかわらず、チームは124‐106で敗戦を喫しました。『ESPN Stats & Info』によれば、ビールは40得点を記録しながら10連敗を喫した史上初めての選手という不名誉な記録も樹立してしまいました。
ビールはウィザーズでの成功を望んで2019年10月に延長契約を結びましたが、チームはここまで3勝11敗でイースタン・カンファレンス最下位。成功とは程遠い現状に、ビールは失望感を隠せずにはいられません。『ESPN』のオーム・ヤンミスク記者によれば、チームの現状に不満を感じているかどうかを試合後に尋ねられたビールは、修辞的かつ簡潔に答えを返しました。
「空って青いのか?(と聞いているのと同じだ)」
ビールがウィザーズと2年7,200万ドルの延長契約を結んで以降、彼らは28勝58敗(.326)と大きく負け越しています。それがビールの望んだ結果でないことは言うまでもありません。
とはいえ、今季のウィザーズは怪我と新型コロナウイルスのダブルパンチによって、十分なメンバーを揃えられていないということも忘れてはなりません。前者では先発センターのトーマス・ブライアントが左膝前十字靭帯の部分断裂の大怪我を負ったことで今季のプレイが絶望的になり、昨年のオフシーズンにトレードで加入したスターのラッセル・ウェストブルックも、左大腿四頭筋の怪我などによって出場を制限されています。後者では、八村塁、ダービス・ベルターンス、デニ・アブディヤ、トロイ・ブラウン、イシュ・スミス、モリッツ・バグナーらが、新型コロナウイルスの安全衛生プロトコルに準ずるために欠場を余儀なくされています。
言い換えれば、それは状況を好転させる要因があるということです。安全衛生プロトコルで離脱しているメンバーに関しては、早ければ1月29日(同30日)のアトランタ・ホークス戦で一部の選手が復帰することが期待されています。『The Athletic』のフレッド・カッツ記者によれば、ウィザーズのスコット・ブルックスHC(ヘッドコーチ)は離脱しているメンバーが戻ることによって、成績の改善に「大きなチャンス」があると信じていることを語っています。
ただ、ビールのフラストレーションには今後も大きな注目が集まるでしょう。状況を好転させる時間が残っているかどうかは、ビールの忍耐力に依存します。現状ではビールがトレードを要求するような報道や噂はありませんが、チームに不満を抱いていることは明らかであり、それは事態が動くための十分すぎる火種でもあります。
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47得点と奮闘も再び敗戦を喫したブラッドリー・ビール、何度も「勝ちたい」とコメント