2017-18シーズン、最後にヒューストン・ロケッツでプレイしていたジョー・ジョンソンは、その後NBAを去り、3on3の世界に足を踏み入れました。
しかし今年の夏、彼はフィラデルフィア・76ersやミルウォーキー・バックス、ブルックリン・ネッツ、デトロイト・ピストンズといったチームの、正式なワークアウトに参加していると伝えられています。
一方で、有名なフリーエージェントであるカーメロ・アンソニーは、様々な場所でハードな取り組んできましたが、依然として正式なワークアウトは行われていません。
その違いは何でしょうか?
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最適な答えを挙げるとすれば、それは”役割を果たす意思への認識”です。
どれだけ小さな役割でも受け入れ、限られた時間でもベンチから喜んで出場し、若い選手を指導し、チームの文化に積極的に貢献してくれるのは、ジョンソンとカーメロのどちらでしょうか?
ワークアウトの状況から見て分かるように、チームは明らかにジョンソンの方を気に入っています。
一方でカーメロは、NBAを代表するスコアラーとしてのキャリアを送ってきただけでなく、過去には自身の役割に対する不満も取り沙汰されてきました。
そうしたことでカーメロには、利己的な選手のような”レッテル”が貼られているのでしょう。
しかし、その認識が本当に正しいのか、私たちは疑わなければなりません。
『Heavy.com』のショーン・デバニー氏は、カーメロの代理人たちが、そうした認識と戦っていると伝えました。
彼の代理人たちは、彼の得点のメンタリティと、役割に対する過去の不満が、高い目標を持っているチームにとってネガティブなものになり、アンソニーがもはや機能的なチームプレイヤーになれないという認識と”積極的に”戦っている。
情報筋は、人々のカーメロへの認識にある大きな問題を、2つ挙げました。
1つ目が、カーメロへの”責任”です。
ニューヨーク・ニックスが勝てなかったのは、オクラホマシティ・サンダーが成功できなかったのは、ヒューストン・ロケッツが開幕に失敗したのは、何もかもカーメロのせいなのでしょうか?
2016-17シーズン、ニックスは31勝51敗で終わったことでカーメロは非難され、夏にトレードされました。
しかし、カーメロが去った翌シーズンのニックスの成績は29勝53敗となり、さらに昨季はわずか17勝しか挙げていません。
2017-18シーズンはサンダーでプレイし、チームはレギュラーシーズンで48勝を挙げましたが、プレイオフではファーストラウンドで敗れたことで、カーメロは再び非難されました。
しかしカーメロの居ない昨季、サンダーはレギュラーシーズンで49勝とほぼ変わらず、さらにはプレイオフでもファーストラウンド敗退と、彼が去ったことで得られた成果はありません。
2018-19シーズンはロケッツでプレイし、開幕から4勝6敗とかなり悪いスタートを切ったことで、カーメロは再三の非難を浴び、わずか10試合の出場でチームを離れることになりました。
しかし、全体的に見ればロケッツは修正したと言えるかもしれませんが、カーメロが去った後の15試合でも、ロケッツは7勝8敗という結果を残しているのです。
以前、ロケッツに近い情報筋は『ESPN』のシャムス・シャラニア氏に対し、「カーメロは生贄だった」と言いました。
カーメロが去った後、チームにプラスとなる大きな変化が無いことを考えると、やはりカーメロは生贄――つまり多すぎる責任を背負わされていた、と考えるのが妥当なのではないでしょうか?
[kanren postid="14171"]2つ目が、ケミストリーの問題です。
利己的な選手のような”レッテル”によって、カーメロはチームメイトと上手くいかないと思われているのではないでしょうか?
しかし、情報筋はこう指摘しました。
「彼はリーグに多くの友人が居て、他の選手に好かれている。メディアにも友人が居る。彼がコートの外でトラブルを起こすなど、一度も無いんだ。彼ら(カーメロの代理人たち)は、彼がチームの癌であるという考えに、本気で異を唱えている」
実際、カーメロはメディアから非常に大きな注目を集めていますが、彼は長きに渡ってリポーターと良好な関係を築いてきました。
どこに移籍しても、自身の役割や出場時間、チームメイトやコーチについて満足しているのか尋ねられるのにも関わらず…
カーメロがメディアの対処に慣れていることは、特にメディアの圧力が激しいロサンゼルスやニューヨークでプレイする選手にとっては、非常に大きな助けとなるのではないでしょうか?
当然ですが、カーメロがチームに所属することを望むのであれば、新たな役割を受け入れるのは大前提です。
カーメロが中心となって勝てる時代では無く、それこそケミストリーに亀裂が入るのは目に見えているはずで、それに気付いていないのであれば、本当に契約してくれるチームはありません。
しかし、カーメロが役割を受け入れるのであれば、彼はコートの内外でチームに貢献できるのではないでしょうか?
利己的な選手のような”レッテル”が貼られていることで、カーメロは避けられているのかもしれませんが、彼を正式にワークアウトに呼ぶ価値はあるように思えます。
彼が新たな役割を受け入れるかどうか、その意思を確認するのは、ワークアウトを行ってからでも遅くはありません。