期待と希望を持って2019-20シーズンを迎えると思われていたニューオリンズ・ペリカンズでしたが、今となっては厄介な問題を抱えながら数週間を耐えることになるでしょう。
『New York Times』のマーク・スタイン氏によれば、ペリカンズのザイオン・ウィリアムソンは、半月板損傷の手術により6~8週間の離脱となるようです。
この離脱によって、ペリカンズが直面する”5つの問題”を見ていくことにしましょう。
1. プレイオフへの展望
ウィリアムソンは20~27試合を欠場することが予想されるため、復帰は早くても12月3日(日本時間4日)のダラス・マーベリックス戦、遅ければ17日(同18日)のブルックリン・ネッツ戦となります。
どちらにしても1ヶ月半以上の離脱は、ペリカンズがプレイオフに進出するための重要な基盤を失いかねないものとなるでしょう。
今シーズンのウェスタン・カンファレンスのプレイオフ争いは恐ろしいほど過酷で、ロサンゼルス・レイカーズとロサンゼルス・クリッパーズには注目を集めるスターパワーがあり、ユタ・ジャズ、デンバー・ナゲッツ、ヒューストン・ロケッツ、ポートランド・トレイルブレイザーズ、サンアントニオ・スパーズ、ゴールデンステイト・ウォリアーズも継続性があり、戦い抜くことができます。
ウィリアムソンが復帰した時にペリカンズの追い上げが必要であるならば、今シーズンのプレイオフへの展望は既に暗くなっているかもしれません。
2. 負荷管理の必要性
ペリカンズは既に、19歳のウィリアムソンに負荷管理のプログラムを採用したいと思うかもしれません。
今年2月以降、ウィリアムソンはデューク大でのスニーカー破損による右膝の捻挫や、サマーリーグでの左膝の打撲、そしてプレシーズン戦での半月板損傷と、あまりにも怪我が多すぎます。
昨シーズンのカワイ・レナードのように負荷管理プログラムを採用することによって、ペリカンズは短期的な成功が望めなくとも、長期的な利益を得ることができるかもしれません。
3. 再び起こる若い選手へのプレッシャー
キャリア4年目を迎えるブランドン・イングラム、キャリア3年目を迎えるロンゾ・ボールとジョシュ・ハート――。
彼らの共通点は、レブロン・ジェームズと共にロサンゼルス・レイカーズで勝たなければならないプレッシャーを背負ってきたことです。
ジェームズがクリスマスゲームで鼠径部を負傷した時、そのプレッシャーは一段と強くなりました。
そのため、彼らがペリカンズへトレードされた時、ようやく肩の荷が下り、より素晴らしく成長できると思えたかもしれません。
しかし、ウィリアムソンが負傷した今、彼が期待されていた分のプレイオフ進出へのプレッシャーは、誰の背中に渡るでしょうか?
4. 話題性の喪失
ウィリアムソンが負傷するかなり前から、NBAはペリカンズの最初の20試合のうち11試合を全国放送することを予定していました。
当然ながら、それは今年のドラフト全体1位指名選手であるウィリアムソンに注目することが最大の理由です。
ウィリアムソンを指名した直後には、ペリカンズは12,000枚以上のシーズンチケットが売れました。
チームで最も話題性のある選手が数週間に渡って観ることができないため、市場ではチケットの値段が下落することを覚悟しなければなりません。
5. ロスターの調整
ウィリアムソンの代わりは、おそらくブランドン・イングラムが担うことになるでしょう。
残りはロンゾ・ボール、ドリュー・ホリデー、JJ・レディック、デリック・フェイバーズです。
先発選手の起用に頭を抱える必要はありませんが、それがどこまで機能するのか――予期せぬ事態が起きた時に、物事がうまく進む可能性は高くありません。
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