フェニックス・サンズがこの数年間と大きく異なるところは、この時期でもプレイオフ進出の希望を残しているというところです。
今シーズンのサンズは14勝22敗と負け越しており、ウェスタン・カンファレンス12位という成績ですが、プレイオフ進出の最後の枠である8位のサンアントニオ・スパーズとは、わずか1.0ゲーム差しかありません。
そのためサンズに課題があるとすれば、シーズン中盤から終盤にかけてどのように成績を向上させ、プレイオフの出場権を勝ち取るかということでしょう。
彼らは最近、プレイオフ進出へ向けた新たな策を試し始めました。
1月3日(日本時間4日)のニューヨーク・ニックス戦でサンズが新たに試した策とは、本来はセンターで起用されているディアンドレ・エイトンと、アーロン・ベインズを両方とも先発出場させることでした。
『Arizona Republic』のデュアン・ランキン氏によれば、サンズのモンティ・ウィリアムズ・ヘッドコーチは、ニックス戦の前日にゼネラルマネージャーのジェームス・ジョーンズ氏と、エイトンとベインズを先発起用させることについて電話で話し合ったと言います。
「(木曜日に)ジェームスと私は長い話し合いをした。私は(エイトンとベインズの先発起用を)ずっと考えていたんだけど、ジェームスはDA(ディアンドレ・エイトン)が(リムへ)飛び込んだり、ピック&ポップもできて、4番(パワーフォワード)でやれることがいくつもあると、一方的に話し始めたんだ」
結果的に、エイトンとベインズを先発起用させたことによって、サンズは120-112でニックスに勝利しました。
エイトンは15得点、13リバウンド、5アシスト、ベインズは20得点、12リバウンドで、両者が共にダブルダブルを記録するなど、初めての試みにして非常に良い手応えがあったと言えるでしょう。
サンズのケリー・ウーブレJr.は、エイトンとベインズを先発起用するラインナップを「気に入っている」と語りました。
「(ラインナップに)多くのサイズや長さ、運動能力がある。アーロン・ベインズのように、フィジカルの強い選手も居る。ラインナップを変更しても、正しいやり方でプレイできるのは本当に素晴らしいことだね」
5日(同6日)のメンフィス・グリズリーズ戦には敗れたものの、それでもサンズはリバウンド数でグリズリーズを上回り(46-42)、エイトンはダブルダブル(14得点、12リバウンド)、ベインズもダブルダブル級(9得点、9リバウンド)の数字を記録しました。
サンズのリッキー・ルビオは、「チームにとって何が最善であるかを考えなければならない」と語ります。
「ベインズは本当に良いプレイをしていて、僕たちにはDAも必要だ。だから、僕たちは2人がコートを共有できる方法を見つけようとしている。これは僕たちにとって良い武器となるだろうね」
1年間を過ごしたアリゾナ大で、パワーフォワードで起用された経験が一度しか無かったエイトンは、ニックス戦で本当にそのポジションが務まるのか不安に思っていました。
しかし、エイトンは試合後ににっこり笑いながら「コーチは賢い」と言います。
「事実上は4番だけど、コート上ではある意味5番(センター)だ。僕は4番の選手を守るけど、だからといってシュートを打つのではなく、5番のようなオフェンスをするんだ」
サンズは約2週間に渡ってスケジュールに恵まれており、今後7試合のうち6試合は勝率5割を下回っているチームと対戦することができます。
エイトンとベインズの”ツインタワー”を調整するには、絶好の機会だと言えるでしょう。
”ツインタワー”がサンズのプレイオフ進出を支える鍵となるか注目です。
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