考察

アンソニー・デイビスがレイカーズへトレード!”勝者”と”敗者”は?

NBAを取り巻いていた大きな話題の一つ――アンソニー・デイビスのトレードに終止符が打たれました。

ニューオーリンズ・ペリカンズのトレード相手はロサンゼルス・レイカーズ、『ESPN』のエイドリアン・ウォジナロウスキーによれば、合意されたトレードの内容は以下の通りです。

ペリカンズの獲得 レイカーズの獲得
ロンゾ・ボールブランドン・イングラム

ジョシュ・ハート

2019年1巡目指名権(全体4位)

1巡目指名権(不明)

1巡目指名権(不明)

アンソニー・デイビス

このトレードの影響力は絶大であり、レイカーズはデイビスが望んでいたように、レブロン・ジェームズと一緒にプレイすることができるようになりました。

対してペリカンズは、全体1位で指名されるであろうザイオン・ウィリアムソンを筆頭に、若いコアメンバーで再建をすることができるでしょう。

ゴールデンステイト・ウォリアーズに2人の主力選手の大きな負傷があったことで、今やウェスタン・カンファレンスの争いはより接戦となるはずです。

さて、では今回のトレードにおける”勝者”と”敗者”を、見ていくことにしましょう。

勝者:アンソニー・デイビス、レブロン・ジェームズ、リッチ・ポール氏

『Sports Illustrated』によれば、デイビスの代理人であるリッチ・ポール氏は、トレードを要求した1月から、デイビスがレイカーズの一員になりたがっていたことを明かしました。

そして、それが実現したことを考えれば、デイビスは紛れもない”勝者”だと言えます。

レブロンにとってもまた、デイビスがチームメイトとなったことで、過去16年間NBAの支配的な存在だったという概念を復活させることができるでしょう。

デイビスをレイカーズへ導いたことは、ポール氏にとっても最高の業績です。

レブロンが衰退したとして、そこにはデイビスが居ることはレイカーズの希望であり、これはポール氏の評判をさらに高めることにも繋がり、彼らを”勝者”と見なすことになります。

敗者:ニューヨーク・ニックス

ニックスに起きているのは、まさに”負の連鎖”かもしれません。

ケビン・デュラントはアキレス腱を断裂し、カワイ・レナードはトロント・ラプターズと優勝を果たし、カイリー・アービングはブルックリン・ネッツ移籍が現実的で、そしてデイビスはレイカーズへ行くようです。

この夏、スーパースターの力に頼って補強を目論んでいたはずのニックスですが、今や彼らが出来るのは納得のいくチームを作るのではなく、妥協のできるチーム作りでしょう。

勝者:ニューオーリンズ・ペリカンズ

ペリカンズは、このトレードの最大の”勝者”と言っても過言ではなさそうです。

デイビスのトレードで頭を抱えていた最中、ドラフトの全体1位指名権を獲得し、全てが変化しました。

もうスーパースターに頼る必要は無くなり、彼らは結果的に何を得たでしょうか?

ボール、イングラム、ハート、そして3つの1巡目指名権…もはやフランチャイズの将来は前途洋々です。

選択肢は多く、今すぐにプレイオフの道を進みたければ、今回のトレードで得たものを再びトレードするということも可能でしょう。

彼らは1ドルを支払う代わりに、100セントをきっちり回収(もしくはそれ以上かも…)したのです。



敗者:ボストン・セルティックス

デイビスがセルティックスでプレイすることに関心を持っていなかったことを考えると、確かにトレードしなかったのは正しい結果だったのかもしれません。

ただ、セルティックスはこの先どうなってしまうのでしょうか?

カイリー・アービングが去れば、確かにチームの才能は減ってしまいますが、今季はケミストリーの問題や、一貫性の無いプレイがあったことを考えると、結果的にアービングの移籍は”引き算による足し算”となるでしょう。

しかし、やはり欠如した才能は埋めなければならないものです。

問題は、トレードできる豊富かつ魅力的な資産があるにも関わらず、過去にもトレードに消極的(カワイ・レナード、ジミー・バトラー、ポール・ジョージ)であり、成功を収められる十分な手が加えられていないことにあります。

デイビスのトレードを見送った今、彼らの来季の目標は一体何でしょうか?

勝者:レイカーズが狙うフリーエージェント

デイビスがトレードされる前、レイカーズがフリーエージェントの移籍先としてオススメでないことは明白でした。

むしろ、同じロサンゼルスであるなら、クリッパーズの方が魅力的だとも思われていました。

しかし、デイビスの加入は多大な影響を与えます。

彼が加入してもなお、レイカーズは3,000万ドル近いキャップスペースを有しているため、金銭的な面で問題はありません。

レブロンと、デイビスとチームメイトになれる機会は、非常に魅力的です。

彼らは、ケンバ・ウォーカー、アービング、ジミー・バトラー…もう一人誰かの大物フリーエージェントを獲得するために動けることでしょう。

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