今年のプレイオフにおける最高のハイライトの一つと言えば、ポートランド・トレイルブレイザーズ対オクラホマシティ・サンダーのファーストラウンド第5戦でしょう。
トレイルブレイザーズのデイミアン・リラードは50得点を挙げただけでなく、115-115の同点で迎えた残り0.4秒には37フィート(約11m)離れた位置からスリーポイントシュートを沈め、劇的なブザービーターでシリーズ突破を決めました。
今思えば、それはサンダーのフランチャイズにおける一つの時代の終焉でもありました。
先日、リラードは『Sports Business Radio Podcast』のインタビューで”デイム・タイム”の進化について話し、サンダー戦のブザービーターについてもコメントしています。
彼は笑いながら、簡単にこう言いました。
「なんて言えばいいんだろうね?シアトルのためかな」
サンダーにとっては、史上初の3年連続ファーストラウンド敗退でもありました。
彼らはキャップスペースの観点から多くの動きをすることが出来ませんでしたが、リラードのショットの影響からか大きな動きをするまでに至っています。
ポール・ジョージはトレードを要求してロサンゼルス・クリッパーズへ移籍し、ラッセル・ウェストブルックもヒューストン・ロケッツへトレードされました。
この10年間、常にレギュラーシーズンで勝ち越してきたサンダーは、オクラホマ移転後初となる再建を迎えようとしています。
サンダーの前身であるシアトル・スーパーソニックスが、最後に3シーズン連続で負け越してプレイオフ出場を逃し、以来シアトルにはNBAチームが存在しません。
もちろんリラードがサンダーへ恨みを持っているというわけではありませんが、サンダーに再建を余儀なくさせた彼のショットは、言うなれば「シアトルのため」だったのでしょう。