NBAのどのチームも、2019年のオフシーズンにすべき仕事はほとんど完了したことでしょう。
それでも、まだ1ヶ月以上先のトレーニングキャンプまで、各チームに残された疑問はいくつかあるはずです。
ここでは、2019-20シーズンの開幕を迎えるまでの間に、それぞれのチームが直面する疑問について見ていくことにしましょう。
今回は、サウスイースト・ディビジョン編です。
[kanren postid="14640,14769"]アトランタ・ホークス
Q:残されたキャップスペースの使い道は?
現時点でサラリーキャップを超過していないチームはホークスのみであり、およそ695万ドルのキャップスペースが残されています。
また、ホークスのロスターで契約が保証されているのは13人であるため、ミニマム契約以上の価値を持つ選手と契約する場合は、このキャップスペースは活用することができるでしょう。
ホークスがキャップスペースを使う計画を立てているかは分かりませんが、一つ考えられるとすればビンス・カーターとのミニマム契約で、これが成立したとしても残りは約530万ドルとなります。
最も可能性の高いシナリオは、ホークスがキャップスペースを保持したままシーズン開幕を迎え、それがトレードに活用できるかどうかを探ることです。(サラリーキャップを超過していないチームは、トレード後にキャップを10万ドル以上超えない限り、選手のサラリーに関係なくトレードすることができる)
とはいえ、オフシーズンにホークスが動きを見せる可能性が無くなるわけではありません。
シャーロット・ホーネッツ
Q:ジャレン・マクダニエルズの契約は?
2019年のドラフトで指名された選手のうち、依然として契約に至っていない選手は4人居ますが、そのうちの1人が2巡目全体52位でホーネッツに指名された、ジャレン・マクダニエルズです。
ホーネッツのロスターで契約が保証されているのは13人であり、2way契約の枠もまだ空いているため、マクダニエルズが最終的に契約する可能性は、まだ考えられるでしょう。
マイアミ・ヒート
Q:ハードキャップによる残りのロスターへの影響は?
NBAでは、制約を設けることでサラリーキャップの超過を許容するソフトキャップ制を導入していますが、超過を一切認めないハードキャップとなる例外も存在します。
その一つがサイン・アンド・トレードを行使した時であり、ジミー・バトラーをサイン・アンド・トレードで獲得したヒートは、現時点でハードキャップまでの空きがわずか85万5,000ドルしかありません。
今季の新人選手のミニマムサラリーは89万8,000万ドルであるため、これはヒートが保証された契約でロスターを埋められないことを意味します。
言い換えれば、トレードとストレッチ条項の行使を除いて、ヒートはロスターにテコ入れすることがほとんど出来ないのです。
ヒートがすべきことは、ダンカン・ロビンソンとケンドリック・ナンの、141万6,862万ドルの完全に保証されていない契約をどうするかでしょう。
ロビンソンは既に100万ドルが部分保証されているため、彼を放出してもヒートが柔軟性を得られることはありません。
一方で、ナンは15万ドルしか部分保証されていないため、ヒートは彼を放出する可能性があります。
ナンを放出した場合、ヒートはミニマム契約で他の選手を加えることが出来るようになります。
オーランド・マジック
Q:チュマ・オキキといつサインする?
2019年のドラフトで指名を受け、契約に至っていない4人の選手のうち、チュマ・オキキだけは1巡目指名を受けた選手です。
ルーキー・スケール・サラリー(ルーキーの選手が得られるサラリー)には柔軟性が無く、通常であれば最初の1~2週間で契約に至ることから、オキキとマジックの契約が遅れていることは異常と捉えるべきでしょう。
オキキは3月に前十字靭帯の断裂を経験しているため、現時点で契約に至らないのは偶然ではないかもしれません。
加えて、マジックはラグジュアリー・タックス・ラインまでのキャップスペースがあまり無いことからも、オキキに似た別の選手を探している可能性もあります。
ワシントン・ウィザーズ
Q:ブラッドリー・ビールは契約延長に応じる?
ブラッドリー・ビールには契約延長の資格があり、ウィザーズは許す限りの年数と金額を提示しましたが、彼はすぐに応じませんでした。
これは、ビールがウィザーズに残留する意思が無いことの表れでしょうか?
確かに2018-19シーズンのウィザーズは32勝50敗と不本意なものでしたが、ビールが移籍を望んでいるとも限りません。
特に、ビールは少なくとも1年待つことによって、金銭面でより良い条件を得られます。
彼は10月21日までに契約延長にサインするかどうか決めなければならず、それを見送れば、来年の7月まで再び資格を得ることは出来ません。
バックコートの相方であるジョン・ウォールは、ビールが残留することを信じていますが、最終的にどのような決断を下すかは、今のところ何とも言えないでしょう。