ニューヨーク・ニックスの新人であるイグナス・ブラズデイキスは、2巡目指名であるにも関わらず、サマーリーグでは予想を覆す活躍を残しました。
30得点を挙げた試合を含む、平均15.4得点、フィールドゴール成功率51.4%を記録したことで、ニックスが全体3位で指名し期待されているRJ・バレットよりも、効率的なスコアラーであると思われたかもしれません。
しかし、7月のサマーリーグと、10月のNBAは、やはり異なります。
ブラズデイキスは、ニックスのプレシーズン初戦で出場機会が無かった後、2戦目のワシントン・ウィザーズ戦で6分40秒間の出場機会を得ましたが、2本のフィールドゴールをどちらも外して終えることになりました。
それでも『New York Post』のマーク・バーマン氏によれば、ニックスのデイビッド・フィズデイル・ヘッドコーチは、ブラズデイキスがサマーリーグほどの活躍を残せずとも、問題ないと語っています。
「彼は2巡目指名で、19歳だ(実際は20歳)。間違いなく成長中の選手だが、彼にとって重要なのはプレイする時間さ。しこりを取りながら、道を見つけていくことになるだろうね」
ブラズデイキスはその”しこり”を、Gリーグのウェストチェスター・ニックスで取り除くことになるのかもしれません。
それでもブラズデイキスはプレシーズンデビューを終えた後、準備できているように感じると自信を持って語りました。
「プレイしていると本当に気持ちいい。僕は準備ができていると強く感じるよ。自分の役割や、試合に影響を与える方法を見つけることが、最大の調整だと思う」
彼は決して主要なスコアラーになりたいわけではないのです。
「僕はポゼッションを最大限に生かそうとしているだけさ。ディフレクションをしたり、リバウンドを取ったり、パスを出したり、カットをして、いつもやっているプレイを試合でやるだけなんだ。」
また、彼はニックスのプレシーズン初戦で出場できなかったことについて、ガッカリするようなことはありません。
ブラズデイキスにとって最も重要なのは、チームが勝利することです。
「コートに立っていないことについては、心配していない。僕はチームが勝つことを望んでいるんだ。プレイしていなくても、準備はできているよ」
ブラズデイキスは、ただの2巡目指名の選手ではありません。
ニックスはサクラメント・キングスに全体55位指名のカイル・ガイと、100万ドルの金銭を譲渡することによって、47位指名のブラズデイキスを獲得しました。
そしてキャップの例外を適用することで、ニックスは彼と3年間の契約を結んだのです。
それは、リトアニア出身のブラズデイキスへの期待とも言えるでしょう。
ただ懸念があるとすれば、フィズデイルHCはメンフィス・グリズリーズ時代から通じて、マーク・ガソル、エネス・カンター、クリスタプス・ポルジンギス、そしてマリオ・ヘゾニャといったヨーロッパ出身の選手を、最大限に生かせていないことです。
ブラズデイキスの成長と、フィズデイルHCの手腕が上手くいくかどうかで、リトアニアが誇れるNBA選手となれるかどうか変わってくるでしょう。
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