ダラス・マーベリックスのクリスタプス・ポルジンギスは、昨シーズンの1月に起きたニューヨーク・ニックスでのトレードの要求が、理想的なものでなかったと考えています。
11月8日(日本時間9日)の古巣との対戦に先立って、『New York Daily News』のステファン・ボンディ氏によれば、ポルジンギスはニックスとのトレード騒動について、次のように語りました。
[kanren postid="15403"]「間違いなく、僕が望んでいた手段じゃなかった。でも、他に方法は無かったんだ」
「トレードされた瞬間は感情的になっていたから、僕は馬鹿げた記事をインスタグラムで投稿し、夜遅くにベッドで”ああ、トレードされてしまった”と思っていたよ。僕たちは間違いを犯したんだ。でも、そこからスムーズに抜け出す方法は無かったと思う。少し醜くなったけど、今となっては過去のこと。全ては学ぶ過程で、今ここに居ることは嬉しく思うよ」
1月30日はまさしく運命の日で、ニックスにとってポルジンギスが、フランチャイズのヒーローから最大の敵になった日だと言えるでしょう。
ポルジンギス自身も、トレードを要求することは本望ではなかったようです。
しかし、彼はトレードの詳細については語らなかったものの、「いつだって負けるのは辛い」と言いました。
「否定的なことは何も言わない。ニューヨークで過ごした歳月には感謝している。素晴らしい経験だったよ」
ただ、遅かれ早かれ、ポルジンギスがトレードされることはあったのかもしれません。
ニックス球団社長のスティーブ・ミルズ氏や、ゼネラルマネージャーのスコット・ペリー氏との5分間の対談を行い、トレードの要求をした遥か前から、ポルジンギスのトレードは構想されてきました。
また、ニックスは昨シーズン以前にも、ポルジンギスへマックス契約を提示することを拒んできました。
ポルジンギスと良い関係を築いていたと言うニックスのデイビッド・フィズデイル・ヘッドコーチは、ポルジンギスがトレードを希望していたことに驚きを隠せなかったものの、それでも彼の決断に理解を示しました。
「これはNBAだ。誰もが安らぎと幸福を求める。それは彼がしなければならなかった決断で、これが今日の(ニックスの)状況だ」
今日のニックスは、良い場所と呼べるものではありません。
彼らは1勝7敗でリーグの最下位に沈んでおり、一方でポルジンギスと再契約を結んだマーベリックスは5勝2敗でトップ争いを繰り広げています。
ポルジンギスのトレードが、ニックスにとって悲惨な結果を招いたことは事実でしょう。
キャップスペースを空けることはできたものの、オフシーズンに強力なスター選手を獲得することは叶わず、トレードで獲得したデニス・スミスJr.も伸び悩んでいます。
ニックスは2つの1巡目指名権を獲得しましたが、マーベリックスが成功を収めている以上、その指名権にも大きな価値があるわけではありません。
それでも、フィズデイルHCはニックスが大失敗に終わっていると認めませんでした。
「デニス・スミスがどうなるかは分からない。彼は21歳だ。2つの1巡目指名権もあり、それがどうなるかも分からない。この1~2年間で何が起きるかは分からないよ」
フィズデイルHCには、前十字靭帯断裂を経験していたポルジンギスをコーチングする機会がなく、実際に彼をコーチングする機会があれば…と考えていたようです。
「いつだって夢を持っている。それは起こらなかったけどね。今、ジムに居る選手たちでも満足しているよ」
代わりに、次の試合はプレイ可能なポルジンギスが、フィズデイルHCと対峙することになります。
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