11月13日(日本時間14日)に行われたロサンゼルス・クリッパーズ対ヒューストン・ロケッツの一戦は、プレイオフの味を私たちに与えてくれた夜とも言えたでしょう。
ロケッツのジェームズ・ハーデンと、クリッパーズのカワイ・レナード――リーグで最高の選手の一人である彼らが、第4クォーターの約4分間で1ポゼッション差の白熱した戦いを見せたことは、ファンにとって満足できる内容だったはずです。
しかし同時に、NBAは始まったばかりで、まだ11月であることを忘れてはなりません。
レギュラーシーズンでも何度か力試しは必要かもしれませんが、この日の試合は明らかに過剰でした。
ロケッツは、過去3シーズンで2番目に最もレギュラーシーズンシーズンで勝利を挙げているチームです。
しかし興味深いことに、彼らは一度もNBAファイナルへ進出することができませんでした。
ハーデンはクリッパーズ戦で”44分”という膨大な時間に出場し、47得点を記録し、チームを勝利に導きましたが、この勝利に本当の価値があるとすれば、それはレギュラーシーズン終了時点の成績が同率であった場合くらいです。
普段よりも少し多めの出場時間を与えられたとしても、シーズンが始まったばかりであることを考えれば、1試合でコートに立っていない時間を4分未満にする必要性は、それほど大きいとは思えません。
何より、レギュラーシーズンでの出場時間の多さが重要ではないことは、レナードが証明しています。
ハーデンはロケッツのトレードされて以降、7年間でレギュラーシーズンの試合に計2万分以上プレイしてきました。
一方で、ハーデンがトレードされる前年にNBAデビューを果たしたレナードは、プレイオフを含めても計1万5,000分未満の出場時間となっています。
ハーデンはロケッツでの全てのレギュラーシーズンで72試合以上に出場してきたのに対し、レナードが66試合以上に出場したシーズンはわずか2度しかありませんでした。
プレイオフでの両者の出場時間はほぼ同じであったものの、実績という点ではレナードが3度のNBAファイナル進出と、2度のNBAチャンピオンに輝いており、その差は明らかでしょう。
(決して良いものではありませんが)”負荷管理”という言葉が使われるようになった以上、ハーデンのプレイオフでのパフォーマンスを向上させることができるのであれば、ロケッツはどんな試合であれ、彼のレギュラーシーズンでの出場時間をもっと抑えるべきかもしれません。
もちろんパフォーマンスが向上する保証はありませんし、プレイすることを好むハーデンをコートから離すことは難しいでしょう。
しかし、ハーデンは過去7年間、シーズン平均出場時間で36分間を下回ったことは1度しかなく、今シーズンも平均36.5分に出場しており、これはリーグ5位の数字となっています。
ラッセル・ウェストブルック(32.6分)のような出場時間に抑えることは、それほど難しいことなのでしょうか?
今のままでは例年と同じく、レギュラーシーズンでただ良いシードを獲得し、ベストなパフォーマンスを披露できないプレイオフがやって来たとしても、決しておかしな話ではありません。
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