昨年9月のメディアデーで、シカゴ・ブルズのラウリ・マルッカネンは、今シーズンこそ82試合全てに出場したいと明言しました。
マルッカネンは過去2シーズンで計44試合に欠場していただけに、彼にとって82試合に出場することがどれだけ大きな意味を持つのか、多くの人に語りました。
しかし先日、MRI検査で右骨盤の初期のストレス反応が明らかになり、マルッカネンが4~6週間の離脱を余儀なくされるという衝撃的なニュースによって、今シーズンも全試合出場という目標は儚く消え去りました。
チームの中核であるマルッカネンの離脱は、ブルズに多くの影響を与えることが予想されます。
最悪なことに、これは有望なルーキーであるダニエル・ギャフォードの親指の脱臼や、ウェンデル・カーターJr.の右足首の捻挫、オットー・ポーターJr.の足の骨折に続いて起きた離脱です。
18勝30敗でイースタン・カンファレンス9位につけ、8位のブルックリン・ネッツと3.0ゲーム差にあるブルズにとって、これから勝利を積み上げていくのは簡単なことではありません。
サディアス・ヤングはマルッカネンの代わりに先発出場し、忘れられたデンゼル・バレンタインはローテーションに戻ることができるといったように、健康な選手がより多くのチャンスを得られるという利点はあるでしょう。
『NBC Sports Chicago』のKC・ジョンソン氏によれば、ブルズのジム・ボイレン・ヘッドコーチは、マルッカネンの怪我について次のように語りました。
「彼(の怪我)にはがっかりだ。しかし、私は少しも思いとどまってはいない。痛手ではあるが、他の選手が自分自身を確立できるチャンスでもある。私はリーグのそういった部分が好きだ。起きたことを嘆いていても仕方ない。我々は前進し、改善して、彼らがすぐに戻ってきてくれることを期待している。(マルッカネンの離脱に)ふけっている場合ではない」
とはいえ、ブルズは今の再建状況についても、再び目を向けてみる必要があるかもしれません。
2017年にジミー・バトラーをトレードしたことによって、チームは完全な再建段階へと移行しましたが、ザック・ラビーンとマルッカネンが一緒にコートに立ったのは、全210試合中106試合しか無いのです。
さらに、昨年2月にブルズがポーターを獲得して以降、ラビーン、マルッカネン、カーター、ポーターが一緒にコートに立ったのは、全74試合中9試合のみです。
また、マルッカネンの離脱による別の影響としては、自身の契約も考えられるでしょう。
マルッカネンはこの夏に自身のルーキー契約を延長する資格がありますが、これだけ多くの離脱を経験していれば、ブルズがオファーを提示するかどうかは難しいところです。
もし契約延長に至らなかった場合、マルッカネンは2021年の夏に制限付きフリーエージェントとなります。
マルッカネンは自身の怪我について「本当にプレイしたかった」と語りました。
「だけど、同時に一歩下がって、何が賢い判断か考える必要があった。彼らは良い判断をしたと思う。(出場を続けていれば)悪化する可能性があったからね」
ブルズが大変なのは、これからです。