コービー・ブライアントの死
今年1月にヘリコプターの墜落事故で亡くなったコービー・ブライアントと、今季のレイカーズの優勝という目標は、常に紐付けられていました。
それが正しいことであったかどうかは分かりません。
ブライアントは安らかに眠るべきであり、彼の家族は穏やかに暮らせる時間を与えられるべきであり、もし今季にレイカーズが優勝できなければ、それほど組織にとって後味の悪いことはありませんでした。
しかし、シーズン半ばに起きたレジェンドの死が衝撃を与え、レイカーズが毎日のようにその重みを感じていたことも事実です。
それでも、彼らはそのプレッシャーをモチベーションに変え、最高の形でブライアントを称えることができました。
優勝を決めた後の記者会見で、レイカーズのロブ・ペリンカGMは天を仰ぎ、ブライアントから言われたことについて語っています。
「”2~3年でレイカーズをトップチームに戻してくれ”と言われた。君の言う通りになったよ。君がそれを実行するためのエネルギーを与えてくれたんだ」
ESPN
「1月26日に起きたことをきっかけに、2020年は様々な意味で悲惨で大変な年だった。コービーと(彼の娘の)ジアナが、このチームを一年中引っ張っていたと思う。コービーの声は、常に、毎分、毎秒、私の頭の中にある。レブロンやアンソニー、ボーゲルHC、私自身、そして(オーナーの)ジーニー(バス)にとって優勝するということは、彼を亡くした苦痛を取り除けるわけではないが、彼らのレガシーを増やすことに繋がったと思う」
ESPN
過酷なシーズンを終えて
今季は前例の無いシーズンでした。
4ヶ月以上のシーズン中断、バブル(隔離環境)でのシーズン再開、8試合のシーディングゲームズ、ホームコートアドバンテージの無いプレイオフ――。
それは正当なシーズンと呼ぶにはかけ離れているものの、過酷なシーズンという意味では今までと変わらないか、むしろそれ以上のものでした。
レブロン・ジェームズはNBAファイナルの前、記者団に対して次のように語っていました。
「プロとして何かに打ち込み、実際にやり遂げるという意味では、おそらくこれまでで最もやりがいのある仕事だったと思う。だけど、自分がここに居るのは一つの理由のためであり、それは優勝を競うためだ。…これまでのキャリアと同様に、自分は集中している」
ESPN
だからこそ、優勝が決まった後、ジェームズはこう言いました。
「これは自分が成し遂げた最も偉大な功績の一つだ」
ESPN
レブロン・ジェームズに率いられ、スーパースターのアンソニー・デイビスを擁し、優れたサポーティングキャストを備え、コービー・ブライアントの死を乗り越えたロサンゼルス・レイカーズは、間違いなく2020年の優勝に相応しいチームです。
今は過酷なシーズンを勝ち抜いた彼らを称賛しましょう。
Congratulations, Los Angeles Lakers!