トロント・ラプターズはこのオフシーズンに、最優先事項であったガードのフレッド・ヴァンブリートと4年8,500万ドルで再契約を結ぶことができました。しかし、全体的な補強に目を向けると、彼らがオフシーズンの勝者に分類されると考えることは難しいでしょう。チームの主要なフロントコートのメンバーであるサージ・イバカはロサンゼルス・クリッパーズと契約を結び、マルク・ガソルはロサンゼルス・レイカーズと契約を結びました。
イースタン・カンファレンスのいくつかのチームは、このオフシーズンに大きな補強に動いています。一方、ラプターズはフロントコートに空いた穴を埋めることを余儀なくされましたが、新たに獲得したアーロン・ベインズやアレックス・レンは、決して周囲の注目を引くような補強ではありません。結果として、2020‐21シーズンのラプターズが優勝に値する戦力を持っているかどうかは懐疑的な意見があります。
しかし、ラプターズとキャリアを再スタートさせたヴァンブリートは、懐疑的な目を向けられる自分たちの立場に不満を持ってはいないようです。ヴァンブリートは2019年に優勝した時も、当初は優勝候補として見られていなかったことを指摘し、来季への挑戦に「ワクワクしている」と語りました。
「僕らはカワイ(レナード)が居た以前の状況に戻りつつあると思う。その状況では人々は僕らのことを見落としているけど、悪い場所とは思わない。…やるべきことはあるし、個人としてもさらに良くならなければならない。それから何ができるか見てみよう。自分はワクワクしている。コートに戻るのが待ちきれないよ」
ESPN
ヴァンブリートは長期契約を結んだ今、個人的に成し遂げたいと思っていることもいくつかあるようです。しかし、彼はそれ以上に重要視することについて語りました。
「自分にはやりたいことがたくさんある。だけど、今は次の優勝に集中している。優勝するという感覚は、今ままでの自分の人生やキャリアの中でやってきたことの全てに勝るものだからね」
ESPN
オフシーズンの大規模な動きが、必ずしも優勝に繋がるわけではありません。そういった意味では、ケミストリーを再構築する必要がほとんどないラプターズは有利な立場にあると言えるでしょう。彼らにはパスカル・シアカムやカイル・ラウリー、OG・アヌノビー、ノーマン・パウエルといった主要選手も残っており、ここにヴァンブリートやクリス・ブーシェーが帰ってきました。
少なくともこの2年間、イースタン・カンファレンスの頂点に立つチームは下馬評を覆しています。ラプターズはそのうち一つのチームであったことを考えると、当時の状況に戻りつつある彼らを侮ることはできないでしょう。
-
バブル内で和解していたデマー・デローザンとラプターズ球団社長