ミルウォーキー・バックスのスター、ヤニス・アデトクンボの2020-21シーズンは悔しさから始まることになりました。
12月23日(日本時間24日)に行われたバックス対ボストン・セルティックスの2020-21シーズン開幕戦は、最後まで目の離せない展開となりました。第4クォーター残り1.5秒、セルティックスのスターであるジェイソン・テイタムは、昨季のシーズンMVPかつ最優秀守備選手であるアデトクンボの目の前で逆転の3ポイントシュートを決めました。この時点でバックスは2点のビハインドとなりましたが、これで試合が終わったわけではありませんでした。
残り0.4秒、アデトクンボはインバウンドからファウルを引き出したことで2本のフリースローを獲得しました。彼は1本目のフリースローを決めました。同点となるか、セルティックスが勝利するか――試合の展開はアデトクンボの2本目のフリースローにかかっていました。
『The Athletic』のエリック・ネーム記者によれば、アデトクンボは自身のフリースローについて次のように語りました。
「1回、2回、3回、4回、5回、ドリブルをする。あごにボールを置く。高い軌道で打つ。それを何度も、何度も、何度も自分に言い聞かせている」
しかし、無情にもアデトクンボの2本目のフリースローはわずかに短く、ネットを揺らすことはありませんでした。それはバックスが2020-21シーズンを黒星でスタートすることを意味していました。
2013年のNBAドラフトで1巡目の中盤で指名され、2年連続でシーズンMVPを受賞するまでに成長してきたアデトクンボが、同点のチャンスを活かせなかったことに悔しさを感じないはずがありません。彼は失敗から学ぶため、試合を左右する瞬間にもっと直面することを望んでいます。
「あのような失敗から学び、あのような状況に直面するほど、成功することができ、最高の結果を得られるようになる。だから、僕はあの瞬間を経験したい。接戦に直面したい。最後に2本のフリースローを打つ機会が欲しい。最後のショットを打ちたい」
特に試合の行方を決めるようなフリースローは、今季のアデトクンボにとって最大の課題の一つになる可能性があるでしょう。昨季、彼はフリースロー成功率でキャリア最低の63.1%を記録しました。また、昨季のバックスは1試合あたりの得失点差(+10.1)でリーグ断トツの1位を記録していたことが示すように、大差で試合に勝利することが多々ありました。アデトクンボがリーグで最も優れた選手の一人であることは確かですが、彼に終盤の強さがあるかどうかは別の問題です。
終盤のフリースローが弱点になると、アデトクンボは相手チームにとって格好の獲物となります。プレイオフを勝ち抜く上で、その弱点は致命的なものになりかねないでしょう。
アデトクンボが2020-21シーズンを通じてどのようなプレッシャーに直面し、そこから学び、成長していくかは、新たな楽しみの一つです。そしてアデトクンボが接戦の場面でもチームに確実に勝利をもたらすことができるようになったとき、彼は今以上に厄介で、手がつけられない選手となります。
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