2020‐21シーズンのラプターズが計画通りに進んでいないのは明らかです。彼らは最初の4試合で1勝3敗を記録しました。これは直近15シーズンで球団史上最も悪いスタートです。2020‐21シーズンの試合数が通常よりも少ないことを考えると、後にラプターズがプレイオフ争いで不利な立場に追い込まれる可能性も無いとは言い切れません。
ラプターズは変化を求めるべきでしょうか?今の段階で引き金を引くには早すぎますが、3月25日のトレード期限が迫るにつれて変化の必要性はより明確になってくるでしょう。仮に変化が必要であった場合、ラプターズは今以上にステップアップするために何をすればよいのでしょうか?
真っ先に思い浮かぶのは、チームにトレードを要求していることが報じられているヒューストン・ロケッツのスター、ジェームズ・ハーデンです。当然ながら、NBAのインサイダーはこの可能性にも着目しています。最近では『ESPN』のブライアン・ウィンドホルスト記者がポッドキャスト『The Lowe Post』に出演した際、「ラプターズは(カワイ・レナードをトレードで獲得した)2年前とほぼ同じ位置に居る」と指摘しました。
「実際のところ、ラプターズは(大型トレードを)再び行う有力な候補だと思う。それを実行する気になれるかどうか、注目してみよう」
ラプターズは2018年のオフシーズンにサンアントニオ・スパーズとトレードを行い、チームのフランチャイズプレイヤーであったデマー・デローザンを放出する代わりに、カワイ・レナードを獲得しました。結果的にラプターズは2018‐19シーズンの王者となり、トレードは大成功に終わったと言えるでしょう。
しかし、状況が似ていたとしてもハーデンを獲得する引き金は固いようです。ウィンドホルスト記者は、ラプターズがハーデンの獲得に動かない理由の一つとして、マサイ・ウジリ球団社長の契約を指摘しました。彼の契約は今季限りであるのに対し、ハーデンの契約は残り2年間となっています。つまり、ハーデンを獲得したとしてもラプターズとウジリ球団社長が別れることになれば、彼の計画は宙に浮いたままとなります。いくらレナードのトレードを成立させた立役者であるといえ、チームの将来を考えれば簡単な決定ではありません。
「(ラプターズがハーデンのトレードに動かない理由として)私が言えるのは、ウジリ球団社長が契約していないということ。彼が将来の契約を結んでいない理由はハッキリしていない。彼の選択なのか、ラプターズの選択なのか、情報が少ないため分からない」
毎シーズンでMVP級の活躍を残すハーデンを獲得できれば、チームの戦力の底上げに期待することはできるでしょう。ただし、それにリスクが伴わないわけではありません。ロケッツは将来を担う若い有望な選手や、複数のドラフト1巡目指名権を望んでいることが報じられています。ウィンドホルスト記者が指摘したように、ラプターズがそれを実行する気になれるかどうかが最初のステップです。
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