『ESPN』のエイドリアン・ウォジナロウスキー氏によれば、クリーブランド・キャバリアーズのジョン・ビーレイン・ヘッドコーチは、オフの日にデトロイトで行われたフィルムセッションの中で、チームの選手たちに対して誤って「thugs(凶悪犯)」のようにプレイしていないと発言し、選手たちを驚かせたと伝えられています。
主に若いアフリカ系アメリカ人へ「thugs」という言葉を使うのは、明らかに人種的意味合いを含むものだとされています。
リーグ関係者によると、ビーレインHCはフィルムセッションの終了間際に「thugs」という言葉を発し、それを聞いた選手やスタッフは静まり返りました。
その後、選手は部屋を離れる際に呆然とし、それから次第に動揺が広がっていったと伝えられています。
キャバリアーズのゼネラルマネージャーであるコービー・アルトマン氏は、この問題を受けてビーレインHCへ説明を求め、その直後にビーレインHCは自身の言葉の意味を明確にするため、選手たちと個別に連絡を取りました。
『ESPN』との電話インタビューの中で、ビーレインHCは自身の言葉について次のように語っています。
「”thugs”という言葉を使ったことに気付かなかったが、スタッフがそう言っていたと伝えてきたから、私はそれを言ったのに違いない。(本来は)動き出すのが遅いから”slugs(怠け者)”と言うつもりだったんだ。今まではハードにプレイできていなかったが、今はよりハードにプレイしている。私は称賛の意味を込めて言った。私はそう言おうとしていた。今夜、8人の選手と話をしたけど。彼らは理解を示してくれている」
ただ一方で、ビーレインHCは選手たちの意思決定力や、実行力の弱さを大きく非難していたとも伝えられました。
キャバリアーズとビーレインHCは5年間の契約を結びましたが、1年目のビーレインHCは苦境の中にあると言えるでしょう。
ビーレインHCはケビン・ラブを始め、指導と育成のために加わった若い選手からも大きな不満を受けているとされています。
キャバリアーズとビーレインHCが現状をどのように打開していくのか、見ていかなければなりません。