通常、1人の選手がチームの記録を上回るには数年がかかるはずですが、ダラス・マーベリックスのルカ・ドンチッチにそのような考えは当てはまりません。
ドンチッチは、マーベリックス史上最も偉大な選手の一人としての地位を確立するまでに、じっくりと時間をかけていくつもりはないことを明確に示しています。
2月26日(日本時間27日)のサンアントニオ・スパーズで、ドンチッチは26得点、14アシスト、10リバウンドを記録し、20歳最後の試合をトリプルダブルで終えました。
この日のトリプルダブルによって、ドンチッチは自身が持つ今シーズンのリーグ最多トリプルダブル数を13回に伸ばすとともに、ジェイソン・キッドが持っていたマーベリックスのフランチャイズ記録(通算21回)にも並んでいます。
キッドはマーベリックスに6シーズンしか在籍していなかったことを考えると、彼がマーベリックスのトリプルダブル数の歴代記録を保持しているのは興味深いことでしょう。
好奇心の強い人のために言うと、マーベリックスに21年間を捧げたダーク・ノビツキーのトリプルダブル数は通算で2回のみです。
それでも、キッドが6シーズン、500試合で21回のトリプルダブルを記録したのに対し、ドンチッチは2シーズンも経たないうちに――わずか119試合で21回のトリプルダブルを記録していることは、驚かずにはいられません。
さらに大きいスケールに目を向けてみましょう。
NBAの歴代最多通算トリプルダブル数の記録保持者はオスカー・ロバートソンの181回で、ドンチッチは既にその記録の11%に達しています。
ヒューストン・ロケッツのラッセル・ウェストブルックは歴代2位の146回を記録しているため、NBAの歴代記録は更新されるかもしれませんが、ドンチッチがどれだけ早いペースでトリプルダブルを量産しているかは明白です。
46試合で13回のトリプルダブルのペースに基づいて、ドンチッチが今シーズンの残り23試合全てに出場すると仮定した場合、ドンチッチは1シーズンあたり19.5回のトリプルダブルを記録すると考えることができます。
もし19回のトリプルダブルで今シーズンを終えた場合、ドンチッチは2年間で通算27回のトリプルダブルを記録することになり、この時点でチャールズ・バークレー、カリーム・アブドゥル・ジャバー、エルジン・ベイラーといった選手の通算トリプルダブル数を上回ることになります。
2年間で27回のトリプルダブルを記録するペースを続けていれば、ドンチッチが32歳になる頃にはロバートソンの記録を抜いているでしょう。
あるいは、今シーズンのように1年間で19回のトリプルダブルを記録するのであれば、28歳にはロバートソンの記録を抜いています。
当然ながら、全てが予測通りに進むというわけではありません。
しかし、今のペースであれば悠々とロバートソンの通算トリプルダブル数を抜けるという事実は、ドンチッチがいかに並外れた若きオールラウンダーであるかを証明していると言えるでしょう。
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