フェニックス・サンズはオーランドでのシーズン再開に滑り込むことができましたが、先発フォワードであるケリー・ウーブレイJr.は3月に右膝半月板の手術を行ったため、残念ながら今シーズンの全休が決定しています。
平均出場時間ではチーム2位(34.5分)、平均得点ではチーム3位(18.7得点)を記録していたウーブレイの離脱は、間違いなくサンズにとって痛手となるでしょう。
しかし、キャリア2年目のミケル・ブリッジズにとっては、自身の才能を見せつける大きな機会となるはずです。
今シーズンのブリッジズは65試合で平均8.7得点、4.0リバウンドとあまり目立つようなスタッツを残していないように見えますが、彼にはシーズン再開後に期待できる2つの注目すべきスタッツがあります。
1つ目は、ウーブレイが離脱した後の9試合で平均14.4得点を記録していたことです。
ウーブレイがデビン・ブッカー、ディアンドレ・エイトンに次ぐスコアラーとして機能していたことを考えると、オフェンス面で少しでも彼の役割に近づけたのは大きいでしょう。
2つ目は、ブリッジズは先発として出場した方が3ポイントシュートの成功率が格段に良いということです。
今シーズン、ブリッジズはリザーブとして出場した41試合で3ポイントシュート成功率27.4%を記録したのに対し、先発として出場した24試合では41.9%を記録しました。
サンズの要は基本的にブッカーであり、競争力の高い試合の中で彼が抑え込まれればサンズに勝機はありません。
そしてエイトンはインサイドを支配してブッカーを補うことが仕事であるため、アウトサイドでブッカーを支えるのは必然的にブリッジズとなります。
その時にブリッジズが40%前後の成功率で3ポイントシュートを沈めることができれば、サンズのオフェンスの幅は非常に大きくなるでしょう。
また、ブリッジズは1番から4番の選手までマッチアップできる多様なディフェンダーとしても機能するため、ディフェンス面でもいくらかチームに貢献してくれることが期待できます。
サンズはメンフィス・グリズリーズ、ポートランド・トレイルブレイザーズ、ニューオーリンズ・ペリカンズ、サクラメント・キングス、サンアントニオ・スパーズを追い抜いて第8シードの座を獲得しなければならず、正直に言って、サンズのプレイオフ進出に希望を持っている人ほとんど居ないのが現実です。
サンズが世界中に衝撃を与える唯一の方法があるとすれば、ブッカーとエイトンが20得点以上を一貫して叩き出すだけではなく、ブリッジズのような別の刺客が相手に致命傷を与えなければなりません。
プレイオフに進出できるかどうかは別にしても、ブリッジズはサンズの優れた3&Dプレイヤーという地位を確立する大きな機会を手にしています。
オーランドでのシーズン再開後、彼がその期待にどれだけ応えられるか期待しましょう。