今年の夏、ゴールデンステイト・ウォリアーズがケビン・デュラント、クレイ・トンプソンと再契約をした場合、彼らはNBA史上最もサラリーを支払うチームになる可能性があります。
『ESPN』のボビー・マークス氏は、デュラント(5年2億2,200万ドル)とトンプソン(5年1億9,000万ドル)にマックス契約を提示し、加えてケボン・ルーニーとも再契約をすることで、ウォリアーズの人件費は3億7,500万ドル以上になると伝えました。
デュラントがどのような決断をするのかは定かでありませんが、『The Athletic』のシャムス・シャラニア氏によれば、トンプソンはマックス契約を提示されれば”迅速な合意”が得られるようです。
『ESPN』のラモナ・シェルバーン氏とブライアン・ウィンドホースト氏によれば、ウォリアーズはこの数年間で最も多くの収入を得ているチームであり、年間4億ドル以上もの収入を出しているようです。
そして2019-20シーズンからは、本拠地をサンフランシスコに移転させることにより、さらに2億ドル以上の収入が期待できると言われています。
それでも、莫大なサラリーやラグジュアリータックス(贅沢税)を課せられることを考えれば、チームにとっては非常にリスキーなことでしょう。
にも関わらず、なぜウォリアーズは自信を持って選手に投資し続けるのでしょうか?
ウォリアーズのオーナーであるジョー・レイコブ氏は、今年2月に『The Athletic』のティム・カワカミ氏に対し、こう語りました。
「私たちは(経済的に)やりたいことは何でも出来るんだ。素晴らしいままでないということは、理由にならない。私たちには、選手にふさわしいものを支払う資金がある。それをするつもりだ」
デュラントはアキレス腱を断裂し、トンプソンは左膝前十字靭帯を断裂しましたが、ウォリアーズは5年連続でNBAファイナルに進出し、3度のNBAチャンピオンに輝く素晴らしい時間を過ごしました。
しかし、それがウォリアーズがサラリーを支払うことを止め、王朝を解散させる理由になるとは思えないでしょう。
レイコブ氏は、続けて語ります。
「私たちは素晴らしいチームでないにしても、良いチームであり続け、出来る限り優勝を争えるチームになろうとしている。私たちは積極的に動くんだ。私たちより支出できる者は誰もいない。私たちより良い仕事ができる者は誰もいないんだ」
膨大な贅沢税を支払ってまで築き上げたチームが、多くの人々に受け入れられるものかどうかは分かりません。
しかし何と言われようと、ウォリアーズには十分な資金力があり、オーナーは選手を信頼しています。
ウォリアーズはウォリアーズにしかできない勝ち方をする――それが彼らの覚悟でもあるのでしょう。