考察

各チームに残された2019年オフシーズンの疑問【パシフィック・ディビジョン編】

NBAのどのチームも、2019年のオフシーズンにすべき仕事はほとんど完了しましたが、それでも各チームに残された疑問はいくつかあるはずです。

ここでは、2019-20シーズンの開幕を迎えるまでの間に、それぞれのチームが直面する疑問について見ていくことにしましょう。

最後は、パシフィック・ディビジョン編です。

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ゴールデンステイト・ウォリアーズ

Q:キャップスペースを生み出す予定は?

ウォリアーズはディアンジェロ・ラッセルをサイン&トレードで獲得したことにより、ハードキャップの対象となり、キャップスペースはわずか40万7,000ドルしかありません。

つまりこれは、ウォリアーズのロスターに柔軟性が無く、2019-20シーズンを通じてロスターに15人目の選手を加えられない可能性が高いことを意味しています。

ウォリアーズのフロント陣は、コストを削減してキャップスペースを生み出すことを望むかもしれませんが、現実的な手段はありません。

キャップヒットが200万ドルを超える選手は6人しかおらず、そのうちステフィン・カリー、クレイ・トンプソン、ドレイモンド・グリーンの3人はどこにも行かないでしょう。

残りの3人のディアンジェロ・ラッセル、ケボン・ルーニー、ウィリー・コーリー・ステインも、12月15日まではトレード不可です。

言い換えれば、ウォリアーズがキャップスペースを生み出したいのであれば、大幅なテコ入れを加えない限り、今のロスターに縛られることになります。

ロサンゼルス・クリッパーズ

Q:15人目の選手は?

クリッパーズのロスターでは、既に14人の選手の契約が完全に保証されていますが、残りの1枠は空いています。

ドンテ・グランザム、テリー・ラリアー、ジェームス・パルマーJr.、デリック・ウォルトンJr.は、非保証のトレーニングキャンプ契約を結んでいますが、この中の誰かが選ばれるとも限らないでしょう。

優勝を目指すクリッパーズにとって、トレードやバイアウトに備えて最後の1枠を空けておくのは、興味深い選択肢です。

おそらく最大のターゲットは、メンフィス・グリズリーズのアンドレ・イグダーラとなりますが、秋に他のチームもベテランの選手を放出する可能性があるため、見逃すことはできません。

ロサンゼルス・レイカーズ

Q:デマーカス・カズンズの回復に焦点を当てている?

左膝前十字靭帯を断裂したデマーカス・カズンズに代わり、15人目の男としてドワイト・ハワードが加入しましたが、カズンズが復帰すればレイカーズはより強力になるでしょう。

前十字靭帯の断裂は、アキレス腱の断裂に比べれば深刻ではないため、2019-20シーズンが終わるまでには復帰できる可能性があります。

しかし、レイカーズはカズンズの復帰に集中すべきではありません。

かといって、2019-20シーズンに貢献できる別の選手を探すため、彼をバイアウトする必要もありません。

トレードのサラリーをマッチングさせる目的で活用するのが、最も賢い手段となります。

フェニックス・サンズ

Q:デビン・ブッカーはサンズのオフシーズンに満足している?

今年3月にサンズのデビン・ブッカーは、このオフシーズンのチームの補強に関与すると語り、それは5年間の契約延長を結んだ際に、了承を得られたことを明かしました。

しかし、この夏にブッカーはあまり多くを語っていないため、リッキー・ルビオやダリオ・サリッチ、アーロン・ベインズ、フランク・カミンスキーの補強を推したのか、サポートしたのかは不明です。

ただ、イゴール・ココスコフHCの解任に何も言わなかったこと、ディアンジェロ・ラッセルの獲得をブッカーが主張していたにも関わらず、チームはラッセルを追わなかったという報告はありました。

これらが事実であった場合、サンズとブッカーの間にある緊迫感の兆候は、懸念となるでしょう。

少なくとも、オフシーズンに十分な補強ができているとは言えません。



サクラメント・キングス

Q:バディ・ヒールドとの契約延長は?

ベン・シモンズ、ジャマール・マレー、キャリス・ルバートといった2016年に排出された選手が、揃ってルーキー契約を延長させているため、バディ・ヒールドは次のターゲットになるかもしれません。

キングスは10月21日までに、ヒールドに契約延長を提示する必要がありますが、少なくともゼネラルマネージャーのブラデ・ディバッツ氏は、そのことに取り組んでいると明かしました。

ヒールドとキングスが契約延長を結ぶかどうかは、非常に興味深い話となります。

ヒールドは昨季同様に印象的なシーズンを送ることができれば、2020年のフリーエージェントはタレント不足であるため、制限付きフリーエージェントとして高額なオファーを期待することが出来るでしょう。

必ずしも、チームに優しい契約で妥協する必要はありません。

一方でキングスは、ヒールドと契約延長を結ぶのであれば、利用するサラリーには注意が必要です。

キングスは今後も、2020年にはディアロン・フォックス、2021年にはマービン・バグレーといった、若く才能のある選手との契約延長の機会がやってきます。

もしヒールドと契約延長を結べば、柔軟性が欠けることになるでしょう。

これに関しては、フロントオフィスの手腕次第となります。

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  • 著:マーカス トンプソン,2
  • 翻訳:東山 真

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