デトロイト・ピストンズは当初、アンドレ・ドラモンドを含むトレードについてアトランタ・ホークスと交渉を続けてきましたが、ホークスがクリント・カペラを獲得したことによって、そのシナリオの可能性は完全に消滅しました。
代わりにドラモンドを獲得したのは、どこからともなく現れたクリーブランド・キャバリアーズで、これは様々な意味で多くの人を驚かせるトレードとなりました。
ここではアンドレ・ドラモンドを含む、キャバリアーズとピストンズ間のトレードの詳細と、各チームの評価を見ていきましょう。
トレード詳細
キャバリアーズの獲得 | ピストンズの獲得 |
アンドレ・ドラモンド | ブランドン・ナイト
ジョン・ヘンソン 2023年2巡目指名権(ウォリアーズもしくはキャバリアーズの、どちらか低い方) |
各チームの評価
クリーブランド・キャバリアーズ
アンドレ・ドラモンドがフリーエージェントとなる可能性がある今年の夏までに、彼がチームと適合する存在であるのかどうか――キャバリアーズは、それを低コストで可能にしたと言えるでしょう。
仮にドラモンドが来シーズンの2,880万ドルのプレイヤーオプションを行使したとしても、キャバリアーズは2020年の夏に大きな動きを見せるチームとは考えられていなかったため、それほど問題は無いはずです。
また、ドラモンドは26歳とまだ若さがあるため、キャバリアーズが目指している若い選手を育てていく計画にも、ある程度一致している部分があります。
コート上では、ケビン・ラブやトリスタン・トンプソンの働きによってキャバリアーズは既に強力なリバウンド力がありますが、ここにリーグ最高クラスのリバウンダーが追加されることになりました。
ただし、リーグ29位のディフェンシブ・レーティングを改善するためにドラモンドを獲得したのであれば、それは少し的外れな補強だと言えるでしょう。
ドラモンドが優れたショットブロッカーであることは紛れもない事実ですが、『Synergy Sports Technology』によれば、ドラモンドはリム周辺で1.178ポイント(1ポゼッションあたり)を許しており、これはリーグの18パーセンタイルに位置するほどであるため、リムプロテクトで悪い評価を得ています。
とはいえ、チームへの影響がどうであれ、最小限の価格で価値のある賭けができたことは、十分に評価されるべきでしょう。
デトロイト・ピストンズ
多くの人々は、ピストンズが得たものを見て困惑したことでしょう。
ドラモンドは、長きに渡ってトレード市場で注目を浴びてきただけに、彼を欲しがるチームはいくつもあったはずです。
事が起きてからの考察とはなってしまいますが、ピストンズがもっとドラモンドのトレードに積極的であれば、避けられない再建を迎える中で、今回よりもはるかに良い見返りを得られたのではないでしょうか?
今回のトレードでピストンズが得たのは、今シーズンで契約の切れる2選手と、1つの2巡目指名権であり、これは実質的にキャバリアーズのサラリーダンプを引き受けたようなものです。
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