考察

限られたサラリーで76ersが獲得すべき5人のフリーエージェント

フィラデルフィア・76ersは今年のオフシーズンにカイル・オクインやアレック・バークス、グレン・ロビンソン三世、ラウル・ネトらが無制限フリーエージェントを迎えるため、彼らの穴を埋めるための補強を行う必要があります。

しかし、76ersは昨年のオフシーズンと異なり、今年はキャップスペースに柔軟性がありません。

なぜなら、チームのキャップスペースの大部分をジョエル・エンビード、ベン・シモンズ、トバイアス・ハリス、アル・ホーフォード、ジョシュ・リチャードソンの契約によって埋めてしまっているためです。

したがって、ミッドレベル例外条項を使用した契約を除けば、76ersはオフシーズンにオファーできるのはミニマム契約か、それに近い契約になってしまうため、当然ながら注目を集めているような大きなフリーエージェントを獲得することは不可能でしょう。

とはいえ、たとえ安価な契約でも十分な補強を望むことが不可能ではありません。

ということで、ここでは限られたサラリーで76ersが獲得すべき5人のフリーエージェントについて見ていくことにします。

アレック・バークス

昨季のトレード期限直前にゴールデンステイト・ウォリアーズから76ersへトレードされたアレック・バークスは、出だしにつまづいた印象こそあったものの、プレイオフが始まる前にはチームにとって貴重な駒であることを証明しました。

76ersに移籍して以降、3ポイントシュート成功率 41.6%を記録したバークスのシューティングは、チームが切実に必要としているものでもあります。

ブレット・ブラウン前HC(ヘッドコーチ)の下では一貫した出場機会の無かったバークスですが、ドック・リバース新HCの下であれば、これまで以上に明確な役割を与えられる可能性は高いでしょう。

もちろんバークスのスキルセットを考えると、彼の獲得に関心を抱いているのが76ersだけではないことは明らかであるため、彼と再契約を結べる保証はありません。

しかし、76ersで約20試合に出場したことによって、バークスはエンビードやシモンズのために大きな役割を担えることに気付いたのであれば、他チームに移籍するよりも少し安価な契約であったとしても、76ersに残留してみる価値はあるはずです。

そのような考えをバークスが持っていた場合、76ersは両手を広げて彼を再び迎え入れる必要があります。

カイル・コーバー

39歳の大ベテランであるカイル・コーバーが試合に影響を与えられる部分は少ないですが、それでも彼のシューティングに関してはまだNBAレベルで通用する能力を持っています。

コーバーは史上最も多くの3ポイントシュートを成功させている選手の一人であるため、ハーフコートに到達すれば、相手のディフェンダーは常に彼の3ポイントシュートに警戒し続けなければならないでしょう。

実際、コーバーは昨季に所属していたミルウォーキー・バックスで、ヤニス・アデトクンボにスペースを与える役割を全うしていました。

アデトクンボを、76ersのエンビードとシモンズに置き換えたとしても、コーバーは同様の貢献をしてくれるはずです。

また、コーバーは昨季にバックスとミニマム契約を結んでいただけでなく、実際に76ersと契約を結ぶことも検討していました。

これは彼らにとって大きなアドバンテージでもあるため、ミニマム契約という最高の形で素晴らしいシューターを獲得することも期待できます。

関連記事
隔離期間中に希少な経験をしたカイル・コーバー

続きを見る

トレイ・バーク

トレイ・バークは昨季の大半を、ベンチの中に埋もれたまま過ごしました。

キャッチ&シュートによる3ポイントシュートや、オンボールからオフェンスを開始できる能力が76ersに必要なものであったことを考えると、それらの能力を兼ね備えたバークに一貫した出場機会が無かったのはとても不思議なことです。

最終的にダラス・マーベリックスへトレードされたバークは、そこで自分が何をできるか証明しました。

特にプレイオフの6試合では平均12.3得点、3.2リバウンド、2.0アシスト、フィールドゴール成功率 50.8%、3ポイントシュート成功率 47.1%と素晴らしい成績を残しています。

バークスと同様に、明確な役割を担うことを魅力に感じてもらえれば、バークと契約を結ぶのもそれほど難しいことではないでしょう。

76ersに所属していたキャリアも相まって、彼はすぐにチームに適応できるはずです。

DJ・オーガスティン

DJ・オーガスティンは注目を集めている選手ではありませんが、経験豊富なベテランポイントガードとして76ersの助けになることは期待できます。

オーガスティンはキャリアを通じてターンオーバーの少ないプレイメイカーであると同時に、3ポイントシュート成功率でもキャリア平均37.9%を記録している選手です。

ただし、2019-20シーズンの王者であるロサンゼルス・レイカーズがオーガスティンの獲得に関心を抱いているという噂があり、それ以外も獲得を狙っているチームは確実にあるでしょう。

それでも、他のチームの方が76ersよりも多くの契約を提示できるかもしれないとはいえ、オーガスティンには目星をつけておいて損はありません。

アイザイア・トーマス

年齢と怪我の問題がアイザイア・トーマスの勢いを殺したとはいえ、彼が全盛期――ボストン・セルティックスに所属していた2016-17シーズンには、平均28.9得点を記録するほど生産性の高い選手であったことを忘れてはなりません。

そして、彼は今年5月に自身を悩ませてきた股関節の手術を受け、今では完全な健康を取り戻したことを明かしました。

トーマスがどこまで能力を取り戻せるかは分かりませんが、少なくとも過去3年間で失速していた彼に多額のオファーが来る可能性が低いことを考えると、76ersがトーマスに再起に賭けてみる価値はあるでしょう。

関連記事
股関節の手術を受けたアイザイア・トーマス、来季の復活に自信「もう痛みはない」

続きを見る

『ステフィン・カリー 努力、努力、努力 自分を証明できるのは、自分だけ』

  • 原著:Marcus Thompson,2
  • 著:マーカス トンプソン,2
  • 翻訳:東山 真

歴代最高のシューターとして謳われる、ステフィン・カリーの人生にフォーカスした待望の評伝の日本語版!

ウォリアーズファンはもちろん、全てのNBAファンにオススメの一冊です!

Amazon

楽天ブックス

Yahoo!ショッピング

-考察
-,

© 2024 NBA TOPICS