新型コロナウイルス感染の懸念が消えない中でNBAの2020-21シーズンを開幕させるにあたって、リーグは全てのチームに対して134ページに及ぶ”安全衛生プロトコルガイド”を送達しました。2020-21シーズンは、2019-20シーズン再開後のバブル(隔離環境)のようなものがあるわけではありません。したがって、リーグは選手やスタッフに新型コロナウイルスの陽性反応者や、感染の疑いがある者が出た場合に備え、新たに適切な対処方法を考え出す必要がありました。
『ESPN』のティム・ボンテンプス記者によれば、シーズン中に選手が陽性反応と診断された場合、復帰するには2つの方法があります。
1つ目は、時間の経過による復帰です。最初に陽性反応が出た時、もしくは症状が発生してから10日間以上が経過した後、薬を服用せずに熱が下がって24時間が経過することによって回復したと見なされます。
2つ目は、検査による復帰です。選手は24時間おきにPCR検査を受ける必要があり、2回連続で陰性反応が出た場合は回復したと見なされます。
ただし、無症状であったり、途中で2回連続で陰性反応が出たとしても、最初に陽性反応が出てしまった場合は10日間の練習を禁じられます。その後、2日間の個人練習が認められるようになります。したがって、たとえ症状が見られなかったとしても、陽性反応と診断されれば選手は最低でも12日間の離脱を余儀なくされることになります。この時、チームは選手が隔離される住居を提供することができます。
また、リーグは新型コロナウイルス感染のリスクを少しでも下げるため、一度の遠征で移動可能な人数を選手とスタッフを含めた45人までとしました。
とはいえ、決して感染を完璧に防ぐことができるとは限りません。つまり、リーグは選手やスタッフに新型コロナウイルスの陽性反応が出てしまう可能性を考慮しているということです。そのため、ある程度の陽性反応者が出ただけでシーズンが中断されることは無いようです。ただし、中断の基準が設けられているわけではないため、必要があればリーグは2020-21シーズンを中断させることも可能となっています。
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2020-21シーズンを迎えるにあたって、これまで以上に懸念すべき選手の怪我