火曜日、昨年5月にウィスコンシン州で黒人男性を銃撃した白人警官を起訴しないことが決定した時点から、ロサンゼルス・レイカーズのレブロン・ジェームズは既に動揺を隠しきれませんでした。そしてその翌日には、トランプ大統領の支持者たちがワシントンの連邦議会議事堂に乱入するという出来事がありました。
ジェームズにとって、家族と一緒にテレビで観たその光景は、国の将来を不安に感じさせるものでしかありませんでした。『AP』によれば、木曜日のサンアントニオ・スパーズ戦に118‐109で敗れた後、ジェームズは国の現状について次のように語っています。
「僕らは二極化したアメリカで暮らしている。昨日がその代表的な例だ。それが理解できないと言うなら、一歩引いて考える必要がある。一歩だけでなく、四歩、五歩、十歩下がって考えるんだ。この美しい国で子供や孫に暮らして欲しいと思わないのだろうか?昨日の出来事では、そうは見えなかった」
「…アメリカで黒人男性であること、黒人女性であることの感覚を決して理解しないのだろう。僕らが感動を与え続け、全てをさらけ出すことがどれほど難しいのか理解しているのだろうか?誰もが僕らの与えるもの、もたらすものに便乗しては、奪い去っていく。服装、音楽、文化、食料――。僕らから奪っては、自分たちが世界にもたらしたかのように振る舞う。侮辱以外、僕らに返ってくるものは何もない」
ジェームズはトランプ大統領が在任中の4年間、常に彼の批評家であり続けてきました。ジェームズは水曜日に連邦議会議事堂での出来事について、トランプ大統領が4年間でやってきたことの表れだと言います。
「彼はこの国のことも、ファミリーのことも気にかけちゃいない。僕らは破滅に至るまでの道に沿ったツイートを目にしてきた。この4年間、皆が知っていた。時間を取り戻すことは絶対にできない。文字通り、僕らは4年間を無駄にしてきた」
「昨日の出来事はみっともないものだった。僕らは物事を動かして世界を変えるという点において、他の全ての国の模範となるべき存在。だけど、昨日の僕らは世界で第三、第四、第五の国のように見えた。恥ずかしかったよ」
スパーズのグレッグ・ポポビッチHC(ヘッドコーチ)も、トランプ大統領への批判をためらわない人物の一人です。試合開始の90分前、ポポビッチHCは連邦議会議事堂での出来事について「トランプは嬉しかっただろうと心の底から信じている」と語りました。
「彼らは警官や障壁を突破して侵入することが簡単だと分かっていた。どこかでゴーサインが無ければ、そんなことは起こり得ない。今までのどんな抗議運動でも、そんなことは起こらなかった」
ポポビッチHCは同時に、ジェームズについて社会問題と正当な形で向き合う”象徴的な人物”と称賛しました。
「人間として、市民として、そして社会問題に目を向ける者として、彼は憎しみを持たずに行動する。彼はただ真実を語っているだけなんだ」