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期待とプレッシャーが高まるネッツの”ビッグ3”、スティーブ・ナッシュHCは「焦りは感じていない」

ジェームズ・ハーデンの獲得によって、ブルックリン・ネッツはケビン・デュラント、カイリー・アービングと合わせて歴史的な”ビッグ3”を完成させました。当然、彼らへの期待やプレッシャーは計り知れないものとなっているでしょう。

しかし、ネッツのスティーブ・ナッシュHC(ヘッドコーチ)は「ローマが一日にして成らなかった」ことを知っています。1月20日(日本時間21日)のクリーブランド・キャバリアーズ戦で新たな”ビッグ3”が初めてコートを共有するのに先立って、ナッシュHCは個性の強い3人のスーパースターを指揮することについて語りました。

「可能性にワクワクしている。(ビッグ3を)機能させることに焦りは感じていない。今夜の試合で機能しないからといって、”ダメだ”と言うつもりはない。彼らがどれだけダイナミックかつ多才になれるか把握するんだ」

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デュラントとハーデンがチームメイトになるのは2回目です。彼らは2009年から2012年までの3シーズンにかけてオクラホマシティ・サンダーで一緒にプレイしました。しかし、ハーデンはデュラントとの再会が当時とは異なるものになると感じています。1月18日(同19日)のミルウォーキー・バックス戦に勝利した後、ハーデンは「オクラホマシティ時代の僕らは若かった」と語りました。

「僕らはもう成熟した選手。僕らは自分たちが望むものや、試合のことをよく理解している。一日中走り回ってシュートやダンクがしたい若者ではないんだ。そして僕はケビン・デュラントがどんな選手であるか知っている。彼はバスケットボール史上最高の選手の一人だ」

サンダー時代にチームメイトだった頃の彼らは20代前半。それが今や2人とも30歳を超え、ベテランと呼ばれる域に足を踏み入れています。プレイスタイルは洗練され、落ち着きを持ち、その過程でどちらもシーズンMVPを受賞しました。

リーグで最高の選手たちが手を取り合った時に何が起きるか――ステフィン・カリーとデュラントが率いたゴールデンステイト・ウォリアーズや、レブロン・ジェームズとアンソニー・デイビスが率いるロサンゼルス・レイカーズのように、我々はその脅威をよく知っています。

2012年のNBAファイナルでジェームズ、ドウェイン・ウェイド、クリス・ボッシュの”ビッグ3”を擁するマイアミ・ヒートに敗れた後、ハーデンはサンダーからヒューストン・ロケッツにトレードされました。それから最近のトレードでネッツに移籍するまでの間、ハーデンはロケッツの支配的なスコアラーでした。

彼のそのようなプレイスタイルがデュラント、アービングと共に機能するのか疑問の声があります。ネッツが成功を収めるための鍵の一つは、間違いなくハーデンが利他的なプレイをすることができるかどうかにかかっているでしょう。しかし、彼はそのことを理解しています。ハーデンは「(ネッツには)既に誰もが知る2人のエリートスコアラーが居る」と語りました。

「僕の仕事は、もちろん必要なときに得点を挙げること。だけど、自分のプレイメイキング力でシューターのショットや、リム周辺でビッグマンがフィニッシュする機会を作り出したり、チーム全体をより良くすることができる。自分のオフェンスはそういったところが優れていると思う。チームメイトを活かせている限り、自分の得点は重要ではない」

実際、ハーデンはネッツ移籍後に得点と同じくらいアシストにも重点を置いています。移籍後の3試合で平均29.0得点、12.0アシストを記録しました。これはキャリア最高の2016-17シーズンの平均11.2アシストも上回る数字です。

残念ながら、新たな”ビッグ3”の初陣は黒星スタート。デュラントが38得点、アービングが37得点、ハーデンは21得点、10リバウンド、12アシストのトリプルダブルを記録しましたが、コリン・セクストンが42得点と牽引したキャバリアーズが第2オーバータイムの末に147-135で勝利しました。しかし、これはたった1試合の敗戦であるとともに、濃い内容で得るものが多い1試合でもあります。

指揮官は冷静さを保ち、”ビッグ3”は協調的な姿勢を見せており、ネッツは良い方向に向かっているようです。彼らがチームをどのように仕立て上げていくのかは、時が来ればおのずと明らかになってくるでしょう。

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