今季開幕前、デンバー・ナゲッツがカンファレンス準決勝の第7戦まで戦い抜くことを、誰が想像出来たでしょうか?
若いコアメンバー、6年ぶりのプレイオフ、圧倒的な経験の少なさにも関わらず、彼らはここまで快進撃を続けてきました。
そして、そんなチームを引っ張ってきたのが、セルビア出身の4年目のビッグマンであるニコラ・ヨキッチです。
彼は第7戦でも29得点、12リバウンド、4ブロックを記録し、最後までチームの勝利のために戦い続けました。
試合後、ヨキッチは悔しさを口にしました。
「彼ら(チームメイト)は、僕をリーダーとして見ている。彼らは僕を最高の選手として見ているんだ。僕はショットを決めなきゃいけないのに、たくさん外してしまった。」
それでもナゲッツの指揮官であるマイケル・マローンHCは、ヨキッチを擁護するコメントを残しています。
「ニコラ・ヨキッチは自分を責めていた。彼のせいではないよ。チームの努力なんだ。」
「プレイオフの14試合の後に、プレイオフを観戦するアメリカの人々や、世界中の人々が、ニコラの試合を認めてくれることを願っている。(ヨキッチの)プレイオフのデビューは、ほぼ平均トリプルダブルで、40分以上プレイしていたんだ。彼は間違いなく、NBAで最高のビッグマンだよ。」
ヨキッチはキャリア初のプレイオフで、平均25.1得点、13.0リバウンド、8.4アシストという素晴らしい成績を残しました。
そのような成績を残した今、世界中でヨキッチの実力を疑う人々など、どこにも居ないことでしょう。
それでもやはり、3勝2敗と先に王手をかけたナゲッツにとって、悔しさは簡単に拭いきれるものではありません。
ナゲッツのジャマール・マレーは、こう語りました。
「ポジティブに考えたいけど、倒すことができた相手に敗れるのはタフだね。ただただタフだよ。」
ならば来季、彼らは成長して戻ってくればいいのです。
トレイルブレイザーズが前年の屈辱的な敗戦をバネとしたように、ナゲッツにもその機会は十分すぎるほどあります。