ミルウォーキー・バックスとのイースタン・カンファレンス決勝第3戦、トロント・ラプターズのカワイ・レナードは”負荷管理”される環境から脱却したようです。
第2オーバータイムまでもつれる激戦の中、レナードはキャリア最多となる52分間の出場で36得点、9リバウンド、5アシストを記録し、ラプターズを118-112の勝利に導きました。
試合後、レナードは52分間の出場に疲労を感じたと明かします。
「52分間だし、プレイオフの試合だから、間違いなく(疲労を)感じるね。30分プレイしても、まだ感じるんだ。ただ、心配せずに、治療を受けて、次の試合に臨まないといけないね。」
第4クォーター途中、好調だったカイル・ラウリーとノーマン・パウエルがファウルアウトし、不調のフレッド・ヴァンブリートとダニー・グリーンがコートに入ったにも関わらず、ラプターズは勝利を収めました。
ラウリーとパウエルで計30得点を挙げていたのに対し、ヴァンブリートとグリーンは計6得点しか記録できていません。
試合後、ラウリーはこう語りました。
「(ファウルアウトは)ふざけていた。でも僕たちは勝ったんだ。それが最も重要なことだよ。」
ラプターズが勝利を収められたのは、いつものように大半がレナードの影響によるものでした。
興味深いことに、ラプターズのニック・ナースHCは、バックスのヤニス・アデトクンボにレナードをマッチアップさせています。
この策は見事に的中し、『ESPN Stats & Information research』によれば、第3戦でアデトクンボがレナードとマッチアップした際のフィールドゴールは、9本中わずか1本の成功の2得点に抑えられたのです。
他の選手とマッチアップした時、アデトクンボはフィールドゴール7本中4本成功の10得点を記録しました。
ラウリーはレナードについて、『ESPN』にこう語りました。
「聞いてくれ、カワイはNBAで最高のツーウェイプレイヤーだと思うんだ。個人的にそう信じているよ。」
そしてレナードに苦しめられたアデトクンボは、最終的に第2オーバータイム開始早々にファウルアウトし、12得点、23リバウンド、7アシスト、4ブロック、そして8ターンオーバーを記録してコートを去っています。
ラプターズは2点リード(96-94)で迎えた第4クォーター残り7.4秒、パスカル・シアカムがフリースローを2本とも外したことが痛手となり、同点に追いつかれてしまいました。
それでも試合後、レナードはそのことについて、笑顔でこう語ります。
「僕は彼に ”今夜は1時間もプレイすることになっちゃったじゃないか。”と言ったよ。彼は”ごめんよカワイ。次は2本のフリースローを決めるからさ。”って言ったよ。」
そうしてレナードがジョークを言えるのは、出場時間を制限して”負荷管理”するよりも、チームの勝利が重要である何よりの証拠でしょう。