ウェスタン・カンファレンス決勝の舞台で、私たちが見ているゴールデンステイト・ウォリアーズのドレイモンド・グリーンは、どう考えても新しいグリーンと言うほかないでしょう。
つまりどういうことか――審判に歯向かっていたはずのグリーンは、この数日間で影もなく、今やクールなプレイでチームを導いているのは明らかだということです。
そして驚くべきことに、グリーン自身が過去の自分の姿を「最低だ」と語りました。
しかしなぜ、今になってこのようなプレイを始めたのでしょうか?
グリーンは自身のプレイスタイルについて、次のように語っています。
「僕はプレイするより酷いものがあったことに気付いたんだ。僕はそんなプレイに嫌悪感を抱いたよ。オフィシャルが完璧ではないことは分かっているし、彼らが笛を吹かなければ、僕は彼らと会話をする。だけど(今までとは)完全に違う会話だよ。」
ケビン・デュラントが怪我で離脱しているため、ウォリアーズは適応することを余儀なくされました。
そしてトレイルブレイザーズとの第3戦で、グリーンは20得点、13リバウンド、12アシスト、4スティールという圧巻のスタッツを残しています。
チームメイトのクレイ・トンプソンは、グリーンについてこう語りました。
「イカれたスタッツだよね。攻守で活躍しているんだ。だけど、今に始まったことじゃない。僕は7年間、それを見てきた。彼は第2のポイントガードのようなもので、僕とステフ(ステフィン・カリー)の負担を和らげてくれるんだ。彼は僕たちに攻めさせるけど、たぶん彼は満足していないよ。」
グリーンのやっている些細なことでも、それは大きな違いを生み出しているのかもしれません。
ジョーダン・ベルがダンクを外した時に励ましの言葉を送ったのは、グリーンでした。
酷い前半のビハインドを少しでも詰めるため、第2クォーターの最後にブザービーターを決めたのも、グリーンでした。
納得し難いファウルをコールされた時でも、グリーンのトレードマークだったはずの憤慨や強がり、そして何よりテクニカルファウルはありませんでした。
ステフィン・カリーは、グリーンについてこう語ります。
「よかったよ。ファーストラウンドでは、みんなが彼のテクニカルファウルの数について話していた。彼はそれらを全てやめて、バスケットボールをするだけで素晴らしい仕事を果たしたんだ。」
本当のバスケットボールが出来ていることは、すなわちウォリアーズが高いレベルで戦っている証拠でもあるでしょう。
新しいクールなグリーンが、チームに最高の生産性をもたらしているのです。