『ESPN』のエイドリアン・ウォジナロウスキー氏が最初に報告したように、アンソニー・デイビスはロサンゼルス・レイカーズへトレードされました。
多くのボストン・セルティックスのファンは、スーパースターを取り逃がしたことに落胆しているかもしれませんが、チームが彼の獲得に積極的に動かなかった理由が無いわけではありません。
今回は、セルティックスがデイビスをトレードで獲得しなかった3つの理由を見ていきましょう。
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アンソニー・デイビスがレイカーズへトレード!”勝者”と”敗者”は?
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1.代理人は再契約しないと何度も忠告した
デイビスの代理人であるリッチ・ポール氏は、『Sports Illustrated』とのインタビューの中でこう語りました。
「トレードすることは出来るが、(契約は)1年間となるだろう。つまり、ボストン・セルティックスがアンソニー・デイビスをトレードで獲得した場合、加入し、契約上の義務は守るが、2020年にフリーエージェントとなる。私は彼らにそう言った。もし資産を手放して(デイビスを獲得し)、彼が立ち去る決心をしたら?リッチ・ポールの責任ではないよ」
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アンソニー・デイビスの代理人がセルティックスに忠告「1年間となるだろう」
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デイビス自身の言葉ではないにしても、彼の代理人であることを考えれば十分に有力な情報だと言えます。
ポール氏は、ロサンゼルス・レイカーズのレブロン・ジェームズの代理人であり、親友でもあったことからも、デイビスの方向性は明白だったのかもしれません。
セルティックスが多くの資産を手放してまで、デイビスとたった1年だけ過ごすのは、あまりに無意味なことだったのです。
2.デイビスがトレードを要求した動機と、彼の競争力
2007年、セルティックスにトレードされたケビン・ガーネットは、常に競争者であり、全くトレードを望んでいませんでした。
彼がトレードされる前、『The New York Times』のマーク・ステイン氏は、ガーネットがミネソタ・ティンバーウルブズで勝利を追い求めたかったと伝えています。
しかし、彼はトレードされなければならないのなら、それを受け入れました。
ガーネットにとって重要だったのは、ブランドや、大きな市場でプレイすることではなく、ただ単に勝ちたいという欲求だけだったのです。
さて、デイビスにはそれがあったでしょうか?
彼は大きな市場でプレイできれば幸せであり、報告された移籍先のリストにはレイカーズとニューヨーク・ニックスが挙げられていました。
どちらも2013年以降、プレイオフに出場していないチームです。
今のセルティックスには、勝利よりも市場を気にかける選手を獲得している余裕はありません。
3.セルティックスの資産は高かった
この数年で、セルティックスほど価値のある資産を持っているチームは他にありませんでした。
ジェイソン・テイタム、ジェイレン・ブラウン、マーカス・スマート、多くのドラフト指名権、その他のロールプレイヤーたち…
それらの組み合わせは、他のチームには到底真似できないほど魅力的です。
デイビスを獲得するためには、少なくともテイタム、スマート、ドラフト指名権が必要になるでしょう。
デイビスが1年でチームを去る可能性が高いというのに、セルティックスはそのために価値のある資産を投げ出すことができるでしょうか?
仮にトレードが成立していたとしても、来季に残るのはすっからかんのロスターです。
カイリー・アービングが残留していればまだ良かったかもしれませんが、今や彼の最有力な移籍先はブルックリン・ネッツであり、期待はできません。
チームの将来を加味した時、セルティックスの資産はデイビスよりも高かったということです。