オーランドで2019-20シーズンを再開させる22チームの試合日程が正式に決定しましたが、各チームが戦える試合数はわずか8つしかありません。
つまり総当たり戦でない以上、どこかのチームが有利な日程を持ち、どこかのチームが不利な日程に対処することになるのは当然のことです。
ここでは、2019-20シーズン再開後に有利な日程のチームと、不利な日程のチームをそれぞれ見ていくことにしましょう。
有利な日程のチーム
ニューオーリンズ・ペリカンズ(西10位)
試合日程(日付は日本時間)
- 7月31日:ユタ・ジャズ(西4位)
- 8月2日:ロサンゼルス・クリッパーズ(西2位)
- 8月4日:メンフィス・グリズリーズ(西8位)
- 8月7日:サクラメント・キングス(西11位)
- 8月8日:ワシントン・ウィザーズ(東9位)
- 8月10日:サンアントニオ・スパーズ(西12位)
- 8月12日:サクラメント・キングス(西11位)
- 8月14日:オーランド・マジック(東8位)
POINT
今回、最も有利な日程となっているのがニューオーリンズ・ペリカンズですが、シーズン中断前に残っていた日程もペリカンズが最も有利であったことを考えると、これは公平な決定であると言えるでしょう。
ペリカンズは8試合のうち、現時点でウェスタン・カンファレンスのプレイオフ進出圏内にあるチームと対戦するのはわずか3試合であり、そのうち一つはウェスト8位のグリズリーズと対戦する機会があります。
もう一つのウェスト4位のジャズとの対戦も、チームで2番目に平均得点が高いボーヤン・ボグダノビッチが右手首の手術によって今シーズンを終えることが決定しています。
ペリカンズは対戦相手の勝率が5割を切っている唯一のチームであり、最後の6試合で戦うチームは全て勝率5割以下となっています。
さらに後半の4試合であるウィザーズ、スパーズ、キングス、マジックとの対戦では、その時点で4チームのプレイオフ進出が確定、もしくは進出できなくなっている可能性があることからも、ペリカンズがグリズリーズの座を狙うことはかなり現実的になってきたと言えるでしょう。
フィラデルフィア・76ers(東6位)
試合日程(日付は日本時間)
- 8月2日:インディアナ・ペイサーズ(東5位)
- 8月4日:サンアントニオ・スパーズ(西12位)
- 8月6日:ワシントン・ウィザーズ(東9位)
- 8月8日:オーランド・マジック(東8位)
- 8月10日:ポートランド・トレイルブレイザーズ(西9位)
- 8月12日:フェニックス・サンズ(西13位)
- 8月13日:トロント・ラプターズ(東2位)
- 8月15日:ヒューストン・ロケッツ(西6位)
POINT
シーズンが中断される前の76ersは、調子のアップダウンが激しいことからプレイオフでの競争も懸念されていましたが、このタイミングで彼らは勢いをつけるチャンスを持っています。
最初のペイサーズ戦を終えた後の5試合は特に重要で、この5チームは全て勝率5割を下回っていることから、76ersは全ての勝利することが求められます。
全てがうまくいけば76ersは6連勝でスタートを切ることができ、シードの順位を一つか二つ上げることができるでしょう。
ボストン・セルティックス(東3位)
試合日程(日付は日本時間)
- 8月1日:ミルウォーキー・バックス(東1位)
- 8月3日:ポートランド・トレイルブレイザーズ(西9位)
- 8月5日:マイアミ・ヒート(東4位)
- 8月6日:ブルックリン・ネッツ(東7位)
- 8月8日:トロント・ラプターズ(東2位)
- 8月10日:オーランド・マジック(東8位)
- 8月12日:メンフィス・グリズリーズ(西8位)
- 8月14日:ワシントン・ウィザーズ(東9位)
POINT
これは後にも説明しますが、セルティックスはイースト2位のラプターズと比較すればかなり有利な日程となっています。
ラプターズとは3.0ゲーム差が離れていますが、この上位シード争いにも動きが見える可能性は十分にあるでしょう。
セルティックスは全員が健康な状態からシーズンを再開できるということもあり、シーズンを通じて味わえなかった贅沢をここで堪能できるかもしれません。
不利な日程のチーム
ポートランド・トレイルブレイザーズ(西9位)
試合日程(日付は日本時間)
- 8月1日:メンフィス・グリズリーズ(西8位)
- 8月3日:ボストン・セルティックス(東3位)
- 8月5日:ヒューストン・ロケッツ(西6位)
- 8月7日:デンバー・ナゲッツ(西3位)
- 8月9日:ロサンゼルス・クリッパーズ(西2位)
- 8月10日:フィラデルフィア・76ers(東6位)
- 8月12日:ダラス・マーベリックス(西7位)
- 8月14日:ブルックリン・ネッツ(東7位)
POINT
見て分かるように、ブレイザーズの試合は全てが現時点でプレイオフ進出圏内にあるチームとの対戦となっており、最初の6試合でセルティックス、ロケッツ、ナゲッツ、クリッパーズ、76ersといったタフなチームを相手にしなければいけません。
加えて、ブレイザーズはユスフ・ヌルキッチやザック・コリンズの戦線復帰によってプレイオフ進出が期待されていましたが、主力のトレバー・アリーザがシーズン再開不参加を表明したことで大打撃を受けました。
ブレイザーズと勝率で並ぶペリカンズが最も有利な日程である以上、彼らのプレイオフ進出はかなり過酷な道のりとなりそうです。
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ブレイザーズのトレバー・アリーザがシーズン再開不参加
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トロント・ラプターズ(東2位)
試合日程(日付は日本時間)
- 8月2日:ロサンゼルス・レイカーズ(西1位)
- 8月4日:マイアミ・ヒート(東4位)
- 8月6日:オーランド・マジック(東8位)
- 8月8日:ボストン・セルティックス(東3位)
- 8月10日:メンフィス・グリズリーズ(西8位)
- 8月11日:ミルウォーキー・バックス(東1位)
- 8月13日:フィラデルフィア・76ers(東6位)
- 8月15日:デンバー・ナゲッツ(西3位)
POINT
もはやラプターズとセルティックスの3.0ゲーム差は、8試合で縮まらない距離とは言い難いものとなりました。
ラプターズは8試合のうち6試合で今シーズン39勝以上を挙げたチームと対戦しなければならず、その中には東西の首位であるミルウォーキー・バックス、ロサンゼルス・レイカーズとの対戦も控えています。
ラプターズとセルティックスにとって、レギュラーシーズンを第2シードで終えるか、第3シードで終えるかは非常に重要だと言えるでしょう。
なぜなら、第2シードのチームはプレイオフのファーストラウンドでネッツ、マジック、ウィザーズのいずれかと対戦する可能性があるのに対し、第3シードのチームはヒート、ペイサーズ、76ersのいずれかと対戦する可能性があるからです。
マイアミ・ヒート(東4位)
試合日程(日付は日本時間)
- 8月2日:デンバー・ナゲッツ(西3位)
- 8月4日:トロント・ラプターズ(東2位)
- 8月5日:ボストン・セルティックス(東3位)
- 8月7日:ミルウォーキー・バックス(東1位)
- 8月9日:フェニックス・サンズ(西13位)
- 8月11日:インディアナ・ペイサーズ(東5位)
- 8月13日:オクラホマシティ・サンダー(西5位)
- 8月15日:インディアナ・ペイサーズ(東5位)
POINT
驚くことに、5試合目のサンズ戦を除けば、ヒートの対戦相手は全て今シーズンの勝率が6割を上回っています。
第6シードに転落するとプレイオフのファーストラウンドでラプターズかセルティックスと対戦することになるため、それはヒートにとって最も避けたいシナリオではありますが、イースト5位のペイサーズ、イースト6位の76ersとは2.0ゲームしかないことを考えると、逃げ切るのは簡単なことではないでしょう。
最悪のシナリオを回避する希望があるとすれば、6試合目と8試合目のペイサーズ戦は絶対に落とさないことです。